
初心者向けバラの植え方(地植え編)
苗が届いたらすること
- ・まず、箱から商品を全て出して、状態を確認してください。
商品に異常があれば交換対応を行います。お届け後2日以上経過した苗の交換はお受けできません。届いた苗の土が乾いている場合は、たっぷりと水を与えてください。乾いていなければ水やりは不要です。(解説:水やりは基本的に土が乾いてから行います。) - ・すぐに植えても大丈夫ですし、すぐに植えなくても大丈夫。
水管理さえすれば1ヶ月以上お届けのポットのままで大丈夫です。冬の寒い時期は根が凍みたり土が冷えすぎると枯れてしまうので、土が凍結しない環境で管理してください。
用意するもの
- ・用土: 「花ひろば堆肥 “極み”」や完熟の牛糞たいひなどの堆肥
- ・元肥
バラ苗を植えてみましょう!
大きく育ててたくさん花を咲かせたい人向き!
1. 根株に対して2~3倍の穴を掘ります。
広さ深さとも40〜50cmの穴を掘ります。
解説:植え付け1〜3年分の根張りスペース分の土壌改良をするために穴を掘ります。根を埋めるために穴掘りするのではありません。土壌改良する広さ深さは可能な限り大きい方が良いですが、穴掘りも大変ですし、スペースがない場合もあるでしょう。なので、できる限りでお願いします。
2. 掘り上げた土に「花ひろば堆肥”極”」を混ぜ合わせます。
【植え場所の水はけが悪い場合にすること】
・植え穴の底にココチップや鉢底石を10cm以上入れて排水をよくします。
・植え付け場所を20〜30cm盛り土し(レイズドヘッドと言います)、浅めに植え付けるようにします。
解説:水は低い方に流れます。植え付けた場所に水がたまらないように植え付け場所を少し高くします。
元肥としてバラ専用肥料を植え穴の底に入れます。
「わくわくローズフード」を入れる場合は、片手に山盛り3杯程度。
「バラの発色が良くなる肥料」を入れる場合は、200〜300g程度。
「バラを丈夫に育てたい(カニガラ肥料)」を入れる場合は、片手に山盛り1杯程度。
3種併用する場合は、与える量をそれぞれ1/3に減らして与えます。
2種併用する場合は、与える量をそれぞれ半分に減らしてください。
土壌改良した土を植え穴に埋め戻します。
3. 苗を植え付けます。
- ・1年生新苗は秋以降まで接木テープは外さないようにしてください。1年生新苗以外は接木テープが残っている場合は取り外します。
- ・水はけを良くするため、10cm程度高植えし、接木部が地上から少し出る様に植えます。イングリッシュローズは接木部を地中に埋めるように少し深めに植えます。
- ・12~3月頃は可能なら根を広げる様にして植えます。根がほぐれない時は無理やりほぐさなくても大丈夫です。浅めに植えます。
- ・3~11月頃は根をいじらずにそっと植え付けます。浅めに植えます。
- ※ 注意点
- ・台木や根鉢を持って作業してください。枝を持って作業すると、棘で痛いし、苗が折れることがあります。
・根に直射日光が長時間当たらないように注意してください。
・根を乾かせないように注意してください。
・植え付け時に根を痛めないように注意してください。2年生大苗はポットから抜く際に土が崩れることがあります。自然と土が落ちるのは問題ありません。仮植えポットの土は「花ひろば培養土”和み”」ですので、そのまま植え付ける用土に混ぜてお使いください。
解説:休眠期に細根を切ることによって新しい根が伸びやすくなりますので、ポットへの仮植時に根の整理をしております。ポットの中で根が張っていません。
4. 水をたっぷり土に入れて、土と根をしっかりなじませます。
解説:水ぎめと言って、土と根をよく絡めて馴染ませるためにたっぷりたっぷりこれでもか!もっとか?っというくらい水を入れて土をお汁粉状にし、土と根に隙間がないようにします。植物の根に水を吸わせるために水を入れるのではありません。水ぎめは植え付け直後の1〜2回だけでいいです。水を入れると土が沈むので、周囲の土を集めて足してください。
5. 支柱をつけて固定する。
・植え付けたばかりの苗が横風で揺れないように、支柱をたてて幹と固定します。支柱を挿す際に多少根をついてしまっても大丈夫です。幹に当て布をして幹が傷つくのを防ぎ、麻紐などで幹と支柱を固定してください。
(解説:苗が揺れることで土中で根が浮いたりして根の周囲に空洞ができると、乾燥して枯れたりします。それを防ぐために揺れないように支柱で固定します。苗が倒れないように支柱をするのではありません。ということは、苗が揺れることがない場所では支柱はなくても良いわけです。支柱と幹を結束する紐は自然と切れる麻紐などが理想で、針金が入っているビニール帯は使わない方が良いです。生長とともに幹が太るとビニール帯が幹に食い込んでとれなくなります。)
6. 寄せ土をして、なじませます。
・水をやると土が沈むのでもう一度土を足して、株元を踏んで土が流出しないようにします。
完成!
品種ラベルを幹に直接巻いてあると、やがて幹が太って針金が幹に食い込み取れなくなります。品種ラベルは幹に直接巻いたままにしないようにしてください。
7. おまけ バラの世界へようこそ!
バラの植え付けお疲れ様でした。
冬は根が冷えすぎないように、凍結しない場所で育ててください。
表土にココチップや腐葉土を2cm以上敷いてマルチングしておくと、地温低下を防ぐのと、雑草防止、乾燥防止にもなります。水やりはカバーの上からかけていただければ沁み込んでいきます。泥はね予防にもなり、泥はねによる病気の原因を抑えることも期待できます。
マルチング材はココチップがオススメです。
水やりについて。
冬に地植えしたバラはよほど雨が降らない場合を除き、基本的に雨だけで育ってくれます。生長が止まっている冬は土が乾きにくいです。冬は光合成による蒸散も少ないので、水やりを繰り返すと根腐れすることがあります。土が冷えすぎるのもいけないので、水は与えないか、乾きすぎて与える場合は土が完全に乾いてから、たっぷりと水やりをしてください。
4月以降に植えたバラは、9月のお彼岸までは土が乾く場合は、朝、たっぷりと水やりをしてください。秋のお彼岸を越えれば、雨任せで大丈夫です。
「バラは肥料食い」と言われます。
花がよく咲く四季咲き品種ほど、肥料を多く欲しがります。
とはいえ、肥料が多すぎると花が咲かなくなったり、花が開かなくなったり、病害虫や暑さ寒さに弱くなったり、成長しなくなったり、最悪枯れたりします。
バラはガーデニングの憧れ。
バラは育てるのが大変な植物とよく耳にしますが、可愛がって育てるだけの価値がバラにはあります。
優良生産者さんが丹精込めて作り上げたバラ苗。ぜひ皆さんの手で、素敵な花を咲かせてください。
バラ栽培の12か月の作業をまとめた、初めてのバラ栽培もご覧くださいませ。