● バンレイシ イラマフルーツの品種の特徴

「イラマフルーツ」は、紫色の果皮に、白~ピンクの果肉を持ちます。大きさは10~15cm、300~800gとかなりの大きめですが、クリーミーで非常に美味。輸送に向かないため普及していないようです。他の品種と比べ、葉や苞葉が大きく、濃い紫色の花を楽しめるので観賞価値も高い品種です。

イラマ、チェリモヤ等を含むバンレイシ科のフルーツは、日本ではポポーが知られる程度ですが、世界中に様々な品種があり人気となっています。
インドやタイでは、シャカトウやシュガーアップルと呼ばれる甘いフルーツが人気で屋台やスーパーで多く販売されていますし、グアテマラではイラマやオックスハートというバンレイシ科のフルーツが人気です。果皮の色が数十色にもなるバリエーションがあります。さらに、アンデスでは、世界三大美果とされるチェリモヤが人気で、生産されています。
南米ブラジルは極めてバンレイシ科の種数が多く100m歩くと50-100種ものバンレイシ科のフルーツが見つかるとも言われています。その中には、毛のはえたランブータンのような見た目のスプラグエイという種や、まるで岩のような見た目なのに、極めて甘くクリームのような食感のマロロなど非常にユニークなものが多いです。

学名
Annona macroprophyllata ( Annona diversifolia ) バンレイシ科 バンレイシ属
別名
Anona blanca(アンノナ ブランカ)、イラム
花色・大きさ・花形
濃紫色・小輪咲き
香りの強さ
微香
果実の大きさ
★★★★☆ 大中果 10~15cm、300~800g
果実の用途
生食、加工用(お菓子、ジュースなど)
自家結実性
1本でなる
最終樹高
鉢植え:1m ~ 2m (半常緑低木)
栽培用途
鉢植え、温室
植栽適地
日本全国(原則、鉢植え栽培)
育てやすさ
★★☆☆☆ やや難しい
日照条件:日なた、
耐寒性弱い(10度)、耐暑性強い、耐乾性強い
耐病害虫性
耐病性:ほとんどつかない 害虫:ほとんどつかない
花言葉
純潔、信仰

イラマフルーツ |接木苗の育て方


植え方・用土

植え替えは9月から11月ごろ、または3月から5月ごろに行ってください。適期は3月ごろです。水はけの良い肥沃な用土を好みます。どちらかというと弱酸性土壌を好みます。配合は、赤玉土7、腐葉土3の割合。市販の園芸用培養土でも問題ありません。当店の花ひろば培養土(鉢植え専用用土) もおすすめです。


水やり

根が浅く張るので水切れに注意が必要です。基本的には土の表面が乾いたら、鉢底から流れ出るまでたっぷりと与えてください。特に、開花期や果実の肥大期は水切れを起こさないよう注意が必要です。


肥料のやり方

特に肥料を必要としません。成長を促進したい場合は年に1~2回堆肥や緩効性肥料を与えます。


剪定方法

剪定の適期は2~3月頃です。高さ50~80cmで切り詰めて、基本となる主枝を3~4本ほど出して形を整えていきます。徒長枝や込み合っている枝など不要な枝は間引き剪定してください。


病害虫の予防法

特に気になる病害虫はありません。


育て方のまとめ

日当たりの良い、夏は涼しく冬は暖かい場所で管理してください。耐寒性はマイナス2度前後までありますが、生育適温が18~25度前後になります。最低気温が15度以上の時期は戸外で、30度を超えるような日は涼しい室内に取り込んでいただくと安心です。冬は最低温度5℃以上が保てる日当たりのよい場所で様子をみてあげてください。また、本来大木になる木なので鉢植えでの管理がおすすめです。
また、チェリモヤは受粉樹は不要ですが、雌雄異熟花なので人工授粉をしていただく必要があります。1つの花に雌しべと雄しべがあり、雌しべが先に熟し、後に雄しべから花粉がでます。蕾が開きかけた頃に雌しべが受粉可能になっているので、既に咲いている花の雄しべからやわらかい筆などで花粉を採って、雌しべの柱頭につけてあげます。花粉は冷蔵庫で保存すれば2~3日はもちます。




この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事