キャニモモ キャニモモ 2

● キャニモモ キャニモモの品種の特徴

「キャニモモ(イエローマンゴスチン)」は鮮やかな黄色の果実を割ると、中にはジューシーな果肉。強い酸味を持ちながら、完熟すると甘味も加わる、マンゴスチンとはまた違った魅力を持つ大型のガルシニアです。

オトギリソウ科(フクギ科)Garcinia属の常緑果樹です。インド東部からヒマラヤ東部、バングラデシュ、ミャンマー、中国南部、インドシナ方面に分布するアジア原産の植物で、「Yellow Mangosteen」「False Mangosteen」「Gamboge」などの英名でも知られています。

一般的なマンゴスチン(Garcinia mangostana)の濃紫色の果実とは対照的に、本種の果実は成熟すると鮮やかな黄色になります。

果実は丸形からやや先端の尖った形で、直径5~8cm程度。果皮には縦方向の浅い溝が入り、先端には特徴的な突起が残ります。緑色の未熟果が次第に黄色へ染まっていく姿は美しく、果樹としてだけでなく観賞価値も高い種類です。

内部には黄色~橙黄色の果肉があり、もちろん食用になります。

ただし、マンゴスチンと同じ味を想像するとかなり印象が違います。

本種の大きな特徴は「酸味」です。

果肉は非常にジューシーで、完熟すると甘味も感じられますが、基本的にははっきりとした酸味を持っています。甘酸っぱい風味を持つ果実として紹介され、生食できるほか、ジュースや保存食などにも利用されています。

この酸味があるからこそ、加工用途にも非常に向いています。

原産地域では果実を生食するだけでなく、ジュース、ジャム、保存食などに利用します。砂糖を加えることで強い酸味を活かすことができ、爽やかな風味の加工品になります。果実を乾燥させたり、酸味料として料理に利用したりする地域もあります。

樹はマンゴスチンよりも大型になることがあり、通常10~20m程度、条件によってはさらに大きく成長します。枝葉を密に茂らせ、成熟すると立派な常緑樹になります。

興味深いのは、その生育環境です。

G. xanthochymusは純粋な低地熱帯だけに限定される植物ではなく、山地にも分布します。標高約1,400mまで見られるとされており、湿潤な熱帯から亜熱帯環境に適応しています。

そのため、Garcinia mangostanaと比較すると低温への適応力が期待できる種類です。とはいえ、本格的な温帯果樹ほどの耐寒性があるわけではありません。日本ではまず鉢植えで育て、幼木のうちは霜や凍結を避ける管理をおすすめします。暖地では、株が十分に大きくなってから露地栽培を試してみる価値もあるでしょう。

耐暑性は高く、日本の夏にも適応できます。水分を好む植物ですが、鉢植えでは根が長期間水没するような状態は避け、保水性と排水性を両立した有機質の多い用土が適しています。

また、本種は果樹としてだけでなく、黄色系色素・樹脂を得る植物として利用されてきた歴史があります。「xanthochymus」という種小名も、黄色を意味する「xanthos」に関連する名前です。

ここで一つ注意したいのが「イエローマンゴスチン」という呼び名です。

日本を含む園芸流通では、黄色い果実を付ける複数のGarcinia属植物が「イエローマンゴスチン」の名前で呼ばれることがあります。そのため、「イエローマンゴスチン」という商品名だけではGarcinia xanthochymusを指しているとは限りません。

G. xanthochymusは、その中でも古くからYellow MangosteenやFalse Mangosteenとして知られてきた代表的な一種です。以前紹介した黄色い果皮を持ちながらG. mangostanaに非常によく似た未同定のGarcinia sp.とは、明確に分けて考える必要があります。

紫色のマンゴスチンとは正反対の鮮やかな黄色。そして、濃厚な甘さよりも「爽やかな酸味」を前面に持つ果実。

Garcinia xanthochymusは、マンゴスチンの代用品というよりも、酸味のある果実を生食・加工の両方で楽しめる独立した魅力を持つ果樹です。マンゴスチン属の果実がどれほど多様なのかを楽しむうえでも、ぜひ育ててみたい代表的な食用Garciniaの一種です。

学名
Garcinia xanthochymus フクギ科 フクギ属
別名
タマゴノキ
収穫時期
開花後110日~130日前後
果実の大きさ
5~8cm
果実の用途
生食
結果年数
5年
自家結実性
1本でなる(単為結果する)(メス木なら1本でも単位結実します。雌雄異株ですがメス木だけでも単位結実します。(種から育てるとほぼ99%メス、それも親のクローンになるようで、基本オス木が存在しないとされています))
最終樹高
鉢植え:1m ~ 2m (常緑小高木)
栽培用途
鉢植え、温室など
植栽適地
日本全国(原則、鉢植え栽培)
育てやすさ
☆☆☆☆ 難しい
日照条件:半日陰、土壌酸度:弱酸性
耐寒性弱い(5度)、耐暑性普通
耐病害虫性
耐病性:普通 害虫:普通

キャニモモ|実生苗の育て方


植え方・用土

ph5~6.5の弱酸性土で湿り気のある土壌を好みます。ブルーベリーの土で育てるとよいです。樹高が30cmに満たない若木の内は半日陰で管理してください。強い日当たりでは葉焼けします。耐寒温度は7度くらいまで、18度を下回らないのが理想です。25度以上の環境で成長し、35度以上で弱ります。根が弱いため、植替え時はなるべく崩さないようそっと植え替えます。


水やり

暑い時期は土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。常緑樹ですが気温が下がると地上部が枯れ、根の状態で冬越しすることもあります。落葉したり地上部が枯れた場合は、20度以下の場合は3日に一回、15度以下の場合は4日に一回という感じで水やりを控え目に。


肥料のやり方

春~秋にかけて2ヶ月おきに緩効性の肥料を与えてください。


花芽の付き方

小枝の先端に花芽がつきます。3m程度になったら水ストレスで花芽をつけます。
石垣島では10月から11月は水やりは少なめにし、12~1月は土壌は土壌から乾燥する分を補う程度に水やりを行い、土壌乾燥させます。日中に葉がしおれても翌朝には回復する程度の乾燥ストレスをかけ続けます。最先端部の枝の軸がしおれるほど水ストレスをかけ続けて1か月後くらいから水やりの量を増やすと、枝の先端部が割れて丸い花芽が出てきます。水ストレスがきつすぎると落葉しますが、日焼けさせなければ水やりで葉芽が出ます。
2月から水やりを増やしていきます。


剪定方法

特に必要ありませんが、剪定する際は成長期に行います。2~3m程度で主幹を切り戻し、その後は先端部の目はすべて書き取り、下の枝葉を増やすように育ててください。


その他栽培や性質の注意点

収穫まで長い年数がかかります。観葉植物として、大事に育てることをおすすめします。


その他豆知識

マンゴスチンの生産者さんへの質問

Q: 葉先から茶色くなって枯れてきたのですが。

A: マンゴスチン・ドリアン・ランブータンなど、赤道直下で育つ純熱帯果樹は葉先が巻いて茶色くなってくるのは生理現象です。生理現象なので、病害虫や水の与えすぎが原因ではありません。葉先が茶色くなっても取り除いたりする必要はありません。

Q: それにしても高いですね。どうしてこんなに高いのですか?
A: マンゴスチンは苗がほぼ流通しておりません。売り切れたら次はいつご用意できるかはわかりません。種から育てても発芽して苗になるのがとても少なく、栽培がむつかしく歩留まりが悪いんです。また、苗にできても4年生でようやく30cm程度。最初はぜんぜん生長してくれないので、樹齢のわりに大きくならず、生長に時間がかかるので値段も高くせざるをえないのです。


増やし方

接木(フクギを台木にする)、種まき。種を綺麗に洗って1日程度水に漬けます。ピートモスと鹿沼土を混ぜた用土に3cmくらいの深さに植えると1か月くらいで芽吹いてきます。ブログやYoutubeでも発芽成功の情報は少ないです。




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