

● ヒサカキの品種の特徴
ヒサカキは、主に神事で使われる切花の代用として用いられますが、葉に光沢があり美しく常緑樹なので、庭木や生け垣としてもよく使われています。
寒い地域では榊(サカキ)が生育しないため、ヒサカキを代用として用いることもあります。地域によっては仏壇に供える枝ものでも利用されます。
春には小さくて目立たないですが、クリーム色のスズランに似た釣り鐘状の花を咲かせます。稀にピンク色の花が咲くことがあります。花は独特の強い匂いがあります。
雌雄異株もしくは両性花を咲かせる株もいます。雄株以外には秋になると黒い果実が実ります。種が多いので食用には向きませんが、果汁が多く熟すと甘いです。野鳥が好む果実です。
花や果実を楽しむ植物ではないからか、雌雄や両性花の株かを特定しての生産ができておりません。
「ビシャガキ」とも「ブシャガキ」、「ビシャコ」、「ビシャ」、「ヘンダラ」、「ササキ」などなど、地方で呼び方がいろいろです。
中国原産のツバキ科の常緑樹で、年間を通じて艶のある葉をつけるためサカキ同様に縁起の良い木とされています。サカキよりも耐寒性があり、サカキの少ない関東地方以北では本種をサカキと称することも多いです。名前の由来は幾つかあり、小型のサカキを意味する「姫サカキ」、サカキに似るがサカキではない「非サカキ」、実が沢山なる「実サカキ」、日当たりを好むため「陽サカキ」などの語源が知られています。
日本に自生するヒサカキも多く、移植もしやすいため、榊よりも一般的な庭木と言えます。
| 学名 |
| Eurya japonica ツバキ科 ヒサカキ属 |
| 別名 |
| ビシャガキ、ブシャガキ、ビシャコ、ビシャ、ヘンダラ、ササキ |
| 開花時期 |
| 3~4月 |
| 花色・大きさ・花形 |
| クリーム色・小輪咲き(0.5cm位)・釣り鐘状 |
| 香りの強さ |
| 中香 ガスの臭い |
| 自家結実性 |
| 雌雄異株(果実がなるのは雌株です。) |
| 最終樹高 |
| 地植え:1.0m ~ 2.0m 鉢植え:1m ~ 2m (常緑小高木) |
| 最終葉張り |
| 2m ~ 2m |
| 栽培用途 |
| 生垣、目隠し、切花、記念樹、鉢植え、盆栽、花壇、工場緑地帯、街路樹、学校、公園、ゴルフ場 |
| 成長の早さ |
| やや遅い (40cm/年) |
| 植栽適地 |
| 東北南部~沖縄(鉢植えでなら全国で栽培可能) |
| 育てやすさ |
|
★★★★★ 初心者に超おすすめ 日照条件:日なた~半日陰、耐陰性強い、 耐寒性強い、耐暑性強い、耐乾性強い |
| 耐病害虫性 |
| 耐病性:強い 害虫:普通 |
ヒサカキ|縁起の良い常緑樹の育て方
植え方・用土
日当たりの良い水はけの良い肥沃な土壌に植えます。直射日光がきついと葉が黒く焼けます。土質は選びませんが、乾燥を嫌うので花ひろば堆肥“極み”や完熟の腐葉土をすきこんだ土に浅めに植え付けします。鉢植えでも大丈夫です。
水やり
雨が当たる環境で地植え(露地栽培)の場合、よほど乾く場所でなければ水やりは必要ありません。鉢植えでは土が乾いたらたっぷりと与えます。
肥料のやり方
2月ごろに寒肥として油かすと腐葉土や堆肥を株周りに穴を掘り与えます。肥料が切れると葉色が悪くなります。
剪定方法
剪定は必要なときに必要なだけ切りますが、剪定せずに放任して育てても自然な樹形になります。
病害虫の予防法
カイガラムシとその排泄物からすす病が発生します。カイガラムシを駆除することですす病も予防できるので、見つけ次第ブラシなどでこすり落とすか薬剤を散布します。




