● ミソハギの品種の特徴
ミソハギは、冬に枯れても春にまた同じ場所から自生する多年草植物です。原産国は日本で、日本各地の湿原や小川、用水路の縁などに見られます。
ミソハギの茎は天に向かって垂直に伸び、その長さは1mにも及びます。しかし直径は1cmもなく、その細い茎の先端から下部に渡って緑色の細長い楕円の葉を付けます。
また葉と同様に花も、先端から下部に掛けて稲穂状になって咲きます。花の大きさは直径1cm程。6枚の花びらをつける小ぶりな花です。色は濃いピンク。茎の長さは1mを超す大型ですが、花穂はおよそ30cm程に育ちます。
花付きが良く開花期間が長く楽しめます。これといった病害虫がないうえ、水湿地の植物のためウォーター・ガーデンの植え込みに適していて、普通の草花が育たないような湿った土壌でよく生育します。
お盆の頃に花を咲かせるので、盆花としてよく使われ、別名「ボンバナ、ショウリョウバナ(精霊花)」などとも呼ばれています。
別名:ボンバナ、ショウリョウバナ(精霊花)、みそはぎ
学名 |
Lythrum anceps ミソハギ科 ミソハギ属 |
別名 |
ボンバナ、ショウリョウバナ(精霊花)、みそはぎ |
開花時期 |
7~9月 |
花色・大きさ・花形 |
濃いピンク色・小花(1cm位) |
最終樹高 |
地植え:0.8m ~ 1.5m 鉢植え:0.8m ~ 1.5m (耐寒性落葉多年草) |
最終葉張り |
直立 |
栽培用途 |
庭植え・鉢植え・盆栽 |
植栽適地 |
日本全国 |
育てやすさ |
★★★★☆ 初心者におすすめ 日照条件:日なた、耐陰性弱い、 耐寒性強い、耐暑性強い、耐乾性弱い |
耐病害虫性 |
耐病性:強い 害虫:やや強い |
ミソハギの育て方
植え方・用土
ミソハギは水分量の多い場所で自生します。自宅で栽培する場合も水分量の多い用土を使用してください。水生植物用の用土が市販されているのでそちらを使うと簡単でしょう。水はけの良い土づくりとは真逆の土づくりです。培養土に荒木田土を混ぜ合わせても良いでしょう。
鉢植えの際は一回り大きな鉢を準備してのびのびミソハギが育つ状態を整えましょう。地植えをする際は一つだけでなく何本もの苗を植え付けると思うので、その際も根が十分に育つように間を30cmは必ず開けましょう。
水やり
鉢植えの場合は水を入れた水槽などに入れている為、水やりを行うというよりは水を新鮮なものに取り換えると言う形になります。地植えの場合は土が乾く前にたっぷり水を与え水枯れを起こさないようにしましょう。
肥料のやり方
緩効性肥料を月に一度ほど施すだけで十分です。ミソハギは日本の気候に合う育ち方をするので、自然に任せるだけでも十分成長します。成長期にだけこのような追肥を施すと良いでしょう。
病害虫の予防法
病気はほとんど発見されませんが、害虫が付着する恐れがあります。特に葉を食い散らかすヨトウムシが現れます。非常に小さいですが肉眼で発見できるので、見つけ次第除去しましょう。株元に置いておくだけの殺虫剤も有効的です。
育て方のまとめ
ミソハギは日当たりと水もちのよい場所を好みます。半日陰でも育つとされることもありますが、枯れることはないものの、育ちや花つきは明らかに良くありません。また、畑地でも問題なく育ちますが、乾燥しすぎには注意します。
増やし方
株分け:植え替えの際に、親株に連なった地下茎を切り分けます。地下茎は短くしすぎないように、親株に近い元の部分で切ります。
挿し木:5月から6月に、新芽の先端部分を切り取って、赤玉土にさします。浅く腰水にして、乾燥しないように注意しましょう。