● エンレイソウ オオバナノエンレイソウの品種の特徴
エンレイソウの中でも大花が咲く品種です。花の直径は5~6cmもあり、上向きに白い花が咲きます。すらっと伸びた茎の先に形の良い花を咲かせます。
花後は地上部は枯れこんで休眠します。
北海道から東北地方に自生する山野草です。群生地は見事。山野草では珍しくよく目立つ迫力ある花です。優雅な花姿が楽しめます。種から育つと開花までに10年かかります。耐暑性が弱いので、木陰の下草や鉢植えで楽しんでください。
延齢草とも呼ばれ、中国では古くは「根」が胃腸薬や催吐剤などの薬草と利用されていましたが、サポニンなどの有毒物質を含むため、採りすぎると中毒症状を起こします。黒く熟した果実は食用になります。
葉が3枚、ガクが3枚、花弁が3枚と特徴的な花姿で人目を引きます。
学名 |
Trillium kamtcschaticum シュロソウ科 エンレイソウ属 |
別名 |
延齢草、タチアオイ、オオバナノエンレイソウ |
開花時期 |
4月~6月 |
花色・大きさ・花形 |
白・大輪咲き(5cm位) |
最終樹高 |
地植え:0.4m ~ 0.6m 鉢植え:0.4m ~ 0.6m (耐寒性落葉多年草) |
栽培用途 |
鉢植え、庭植え、花壇、切花、茶花 |
植栽適地 |
北海道~関東 |
育てやすさ |
★☆☆☆☆ 難しい 日照条件:日なた~半日陰、 耐寒性強い、耐暑性弱い(休眠中) |
耐病害虫性 |
耐病性:弱い 害虫:弱い |
花言葉 |
奥ゆかしい心 |
大花エンレイソウ【球根:1株入】の育て方
植え方・用土
暑さに弱いため、鉢で管理し晩春から秋までは日陰に避難させるか、木陰の風通しが良い場所に定植します。過湿の状態だと根が傷むため、水はけが良い土壌が良いです。
植え付け時期は11月から翌年3月ごろです。
庭植えの場合は、植え付け時に鉢用の培養土を使用してください。鉢植えの場合は、硬質鹿沼土(または日向土)、軽石、赤玉土などを等分に混ぜ、細かなヤシガラチップを3割ほど混ぜて植え付けます。植え付け適期は秋です。鉢植えは2~3年に一度この時期に植え替えを行いましょう。
植え付ける深さは3~4cmくらいです。鉢植えの場合は5~6号鉢に1株区代が目安です。庭植えでは株の間隔を20~30cmくらいで植えます。
水やり
鉢植えは土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。地植えも乾くようならしっかり水を与えるようにします。極端な乾燥を嫌うので、春先は特にしっかりと乾き具合をチェックします。
肥料のやり方
肥料をしっかり与える必要があります。春の芽出し頃は油粕や骨粉などの固形肥料を適量土の表面に置き、花後の梅雨時には液体肥料を10日に1回。夏は肥料を止め、秋に気温が下がってきたら葉が枯れるまでは、液体肥料を与えます。液体肥料は薄めに(規定量の倍の薄さに)こまめに与えることが大切です。
その他豆知識
同じ場所で栽培すると病気が出やすいです。一般的に大きい球根ほど多湿に弱く腐りやすくなるので、夏に休眠期に入ったら土から掘り上げましょう。開花期を過ぎた6~7月ごろ、地上部が3分の2ほど枯れたら、球根を傷つけないように注意しながらていねいに掘り上げます。風通しの良い冷暗所に置くか吊るして、秋の植え付け時期まで貯蔵しましょう。
病害虫の予防法
春にアブラムシが発生するので注意してください。見つけ次第、駆除してください。
増やし方
株分け(種から育てると開花まで10年かかることも)。晩秋に株分けをします。よく充実した太った株でないと株分けは難しいので、開花後も追肥して株を太らせてから株分けします。