● グーズベリー ピックスウェルの品種の特徴
ピックスウェルは、7月下旬~ 8月上旬に1cmくらいの小さな実をつける園芸種です。実が青いうちは酸味が強いですが、熟して赤紫色になると、酸味が抜けてくるので生食できます。ジャムなどに加工するのか、生で食べるのかで、収穫時期を変えていただくとより楽しめると思います。
ジャムやゼリーに加工された商品は市場に出回っていますが、新鮮な生の実が市場に出回ること はほとんどありません。自分で育てるからこそ食べられる、新鮮な完熟の実!その味は、是非ご自分の舌で確認してみてください。
※枝にはトゲがあります。収穫などの際は、手袋などをご利用されることをお勧めします。
暑さが苦手なスグリの中では、比較的暑さに強く、耐病性もありますので、関東以西の暖地でも栽培しやす品種です。寒さに関しては、他のスグリと同様たいへん強く、マイナス35度まで耐えられます。
良い実をつける為には、暑さと乾燥への対策がポイント!水切れに弱いので夏の西日を避け、風通しの良い明るい日陰が最高です。夏の高温乾燥期は、腐葉土などでマルチングし、水をたっぷりあげてください。
うどんこ病に強いですが、斑点病には弱い。
※資料やサイトによってはピックスウェルは米国系とされております。また、イギリスで作られた欧州系との記載やアメリカスグリとの記載もあります。性質的に欧州系なのと、お調べした末、ピックスウェルは欧州系だと思われます。
グーズベリーはセイヨウスグリ(欧州系)とアメリカスグリ(米国系)があります。
欧州系は寒さに強い品種ですが夏の暑さが苦手です。暖地での栽培では暑がるので、夏は午前中だけの日あたりか、日陰での栽培をおすすめします。
学名 |
Ribes uva-crispa ‘Pixwell’ スグリ科 スグリ属 |
別名 |
セイヨウスグリ、グズベリー、グースベリー |
開花時期 |
4~5月 |
収穫時期 |
6月中旬~7月中旬 |
果実の大きさ |
小果 |
果実の用途 |
生食、ジャム、ゼリー |
自家結実性 |
1本でなる。 |
最終樹高 |
地植え:0.5m ~ 1m 鉢植え:0.5m ~ 1m (耐寒性落葉低木) |
最終葉張り |
0.5m ~ 1m やや横張性 |
栽培用途 |
鉢植え、地植え、盆栽、花壇、記念樹 |
成長の早さ |
樹勢が強い |
植栽適地 |
北海道~中国地方 |
育てやすさ |
★★★☆☆ やや難しい 日照条件:半日陰~日陰、耐陰性普通、土壌酸度:弱酸性 耐寒性とても強い(-35度)、耐暑性やや弱い、耐乾性普通 |
耐病害虫性 |
耐病性:やや弱い 害虫:普通 |
トゲの大きさ |
1cm |
グーズベリー ピックスウェルの育て方
植え方・用土
12月~3月ごろが植え付け適期です。10月~梅雨入り頃までに植えても結構根付きます。芽吹いた苗を植える際は、根を崩さずに植えてください。水はけの良い肥沃な土壌を好みます。
用土は腐葉土とピートモスを漉き込んだ土で植えます。鉢植えではそれに赤玉の小粒を混ぜて作るか、ブルーベリーの土で植えるとよいです。
耐寒性は強いですが、夏の暑さが苦手です。風通しの良い、涼しい場所で栽培してください。夏の午後の直射日光を避けた場所に植えてください。夏の乾燥に備えて、庭植えでは乾燥防止のマルチングをお勧めします。
水やり
根が浅いので乾燥に弱い傾向があります。露地栽培では土が乾いたら与えますが、真夏の乾燥時期以外はほとんど水やり不要です。鉢植えでは土が乾いたらたっぷり与えます。過湿は良くないですが、土が常に適度に湿っているほうがいいです。肥料は3月ごろと収穫後に速効性の化成肥料などを与えます。また、3月ごろに寒肥として牛糞や鶏糞、油粕など、有機質肥料を与えます。
肥料のやり方
地植えでは2月に有機質肥料か速効性化成肥料を元肥として施し、10月にも同じものを追肥します。
鉢植えは2月、7月、10月に有機質肥料か化成肥料を施します。
剪定方法
落葉時期に剪定をします。込み合う枝を間引く程度にします。
病害虫の予防法
葉にうどん粉病や斑点病がでるので、トップジンMなどで防除します。害虫ではナミハダニ、カイガラムシ、ハマキムシがでますので、見つけ次第捕殺もしくは、消毒します。