園芸店の植物管理のうんちく。
苗木部部長の高井尽です。
植物管理のうんちくをお届けします。
ジメジメ、ムシムシ、長雨の季節です。
昨年の夏の気候を思い出すと、
7月末まではほぼ毎日雨でした。
8月になった途端に毎日晴れ。
雨がほぼ降らずに1ヶ月でした。
そして、9月に入った途端に台風襲来。
台風が来たら雨の日も増えて行きました。
非常にわかりやすい気候でしたね~。
長雨と夏の水不足がたたって、
苗の生産にも影響が出てしまいました。
入荷数が減ったりしてました。
予約販売でご注文を頂いていたのに、
苗木をご用意できなくなったお客様には怒られたり。
がっかりさせてしまったり。。。
今年の梅雨はいつまで続くのかな?
夏は猛暑かな?
残暑は長引くのかな?
秋はどうかな?
予約販売の受付も、
一部の商品でしか開始するのを躊躇しています。
自分だけではどうにもならない不確実な予想をしつつ、
心配ばかりしていられないですし、
今できることをすすめていきましょう。
湿気が多い今の時期。
土にカビが生えることがあります。
土からきのこが生えてきたり。
カビやきのこは見つけ次第、取り除いてしまいましょう。
腐葉土、堆肥、油かすなどを有機質って言います。
養分豊富な有機質には微生物(カビなどの菌)が生えてしまうものです。
きのこも生えます。
きのこは菌糸を伸ばして有機質の養分を吸収してしまうので、
放置しておくと土がやせてしまいます。
きのこは傘が開いて胞子を飛ばします。
傘が開く前に、こまめに取り除いてしまいましょう。
青空が見えず、
太陽の日差しを浴びていない日が続きます。つまり、慢性的な日照不足な時期です。
日照不足なので、光合成活動が鈍化しています。
光合成に必要としている水分をあまり欲しがらないです。
植物が土中の水分を吸い上げないので、
土が乾くのも遅くなります。
7日以上土が乾かないこともあります。
「どうしたらいいですか?」
土中まで乾いていない場合は、水やりはしなくても良いです。
土が乾くまで待ってあげましょう。
楽ちんです。
日照不足なので、光合成活動が鈍化しています。
光合成による養分蓄積が鈍化しているので、葉色が薄くなるはずです。
間延びして、びょろーんとしてしまうかもしれません。
「どうしたらいいですか?」
天気が良くなるまで待ちましょう。
通気性が悪く、湿気が多いので、
混み合う株元や下葉が枯れ込んだりします。
「どうしたらいいですか?」
扇風機で風を送り込んで、通気性を良くしたりしています。
少しでも風通しの良い場所に移動したりします。
株と株の隙間を開けて、空気がこもりにくくします。
無駄な葉や枝を取り除いて風通しを良くしたりしましょう。
できる限りのことをしてみましょう。
日照不足な今の時期は、
成長が鈍化するので何かをしたことで、
目に見えて良くなることもあまりなく、
不安が解消されないかもしれませんが、
たいしてやれることがないので、
作業的には楽ちんといえば楽ちんです。
目からうろこのうんちく話ではないのですが、
シンプルに日照不足が長引くと、
成長が鈍化してしまい、
日照不足だと、対処法がほとんどなく、
やることがあまりないという感じです。
植物の成長を見守ることと同じくらい。
毎日の日照と風通しを観察してみてください。
日照不足だと植物は成長が鈍化します。
育ちが悪いと心配になると思いますが、
天気ばかりはしようががありません。
天気と植物を眺めて、
気持ちを落ち着けましょう。。
そうそう、来年の春に花を咲かせる
チューリップの球根などの予約販売が始まりました。
今回の苗木部通信では、
来年の春に楽しみが咲く商品のご紹介でした。
ずいぶん先の楽しみに、思いを馳せる。
果樹の予約販売はまだまだこれからです。
そうそう。
どんなお庭に育つかな?
ベランダでも咲かせることができるかな?
将来の楽しみをまた探してみてください。
園芸って素晴らしいです。
最後まで読んでくださいまして、ありがとうございました!
苗木部 部長 高井尽(たかいつくす)