




● マンゴスチン コワマンゴスチンの品種の特徴
「コワマンゴスチン(ガルシニア・コワ)」はフクギ科ガルシニア属の常緑果樹です。インド、ヒマラヤ周辺から中国南部、インドシナ半島、マレー半島にかけて広く分布し、主に湿潤な熱帯地域に生育します。現在はGarcinia cowaの中に複数の変種も認められており、広い地域に分布する変異の大きな植物です。
今回販売する個体について、最初に触れておきたいのが「Garcinia cowa」という名前についてです。Garcinia属は地域による変異や近縁種との混同が多く、Garcinia cowaについても、栽培者や地域によって「これがG. cowa」とされる植物の姿に違いが見られます。そのため、本商品では種の特徴を一つの姿に断定するのではなく、「ハワイでGarcinia cowaの名称で栽培されている個体」として紹介します。
Garcinia cowaそのものは、食用果実を付けることで知られる種類です。果実は生食できるほか、原産地域ではその酸味を活かして料理や漬物などにも利用されてきました。若葉を食用にする地域もあります。しかし、今回の個体を実際に食べてみると、単に「酸味のあるGarcinia」という説明だけでは伝わらない魅力がありました。味の印象は、ドワーフチェリーマンゴスチン(Garcinia lanceifolia)によく似ています。甘味と酸味を併せ持つ爽やかなタイプですが、ドワーフチェリーマンゴスチンと比較すると、こちらの方がより「マンゴスチンらしさ」を感じる味でした。Garcinia mangostanaのようなマンゴスチンそのものと同じ味というわけではありませんが、口に含んだときに感じる甘酸っぱさや風味の方向性に、マンゴスチンを連想させるものがあります。ドワーフチェリーマンゴスチンが好きな方には、ぜひ食べ比べてほしいGarciniaです。
そして、栽培していて特に印象的なのが成長の早さです。Garcinia属にはマンゴスチンをはじめ、幼苗期の成長が非常にゆっくりとした種類も少なくありません。それに対して、今回扱っているハワイ由来のGarcinia cowaは非常に生育が早く、条件が整うと旺盛に新芽を展開します。「珍しいGarciniaを育ててみたいけれど、成長が遅すぎる種類は大変」という方にとっても、この生育の良さは大きな魅力です。
栽培では暖かく湿潤な環境を好みます。自生するGarcinia cowaも湿潤な熱帯を中心に生育する樹木です。生育期には十分に水を与え、極端な乾燥を避けます。一方、鉢植えでは長期間の過湿にならないよう、適度な保水性と排水性を兼ね備えた用土で育てるとよいでしょう。幼苗期は強烈な直射日光を避けた明るい環境から育て、株の成長に合わせて徐々に日照へ慣らしていくと管理しやすくなります。耐暑性は高く、日本でも暖かい季節には旺盛な成長が期待できます。一方で基本的には熱帯性の果樹です。耐寒性については過信せず、特に小さな苗では霜や凍結を避け、冬季は温室や室内など暖かな環境で管理するのがおすすめです。
アジアの広い地域に分布し、その姿にも多様性が見られるGarcinia cowa。今回の個体は、その中でも「ハワイでGarcinia cowaとして栽培されている個体」という、由来の分かる植物です。ドワーフチェリーマンゴスチンに似ながら、さらにマンゴスチンらしさを感じさせる味。そしてGarcinia属としては非常に印象的な、旺盛な成長。単に珍しいというだけでなく、「育てる楽しさ」と「いつか実を収穫して食べる楽しさ」の両方を期待できる、非常に面白いGarciniaです。
| 学名 |
| Garcinia cowa フクギ科 ガルシニア属 |
| 別名 |
| マンギス、マンクット、ガルシニア・コワ |
| 果実の大きさ |
| 4~8cm |
| 果実の用途 |
| 生食 |
| 結果年数 |
| 5年 |
| 自家結実性 |
| 1本でなる(単為結果する)(メス木なら1本でも単位結実します。雌雄異株ですがメス木だけでも単位結実します。(種から育てるとほぼ99%メス、それも親のクローンになるようで、基本オス木が存在しないとされています)) |
| 最終樹高 |
| 鉢植え:1m ~ 2m (常緑高木) |
| 栽培用途 |
| 鉢植え、温室、観葉植物など |
| 成長の早さ |
| 遅い |
| 植栽適地 |
| 日本全国(原則、鉢植え栽培) |
| 育てやすさ |
|
★☆☆☆☆ 難しい 日照条件:半日陰、土壌酸度:弱酸性 耐寒性弱い(10度)、耐暑性普通 |
| 耐病害虫性 |
| 耐病性:普通 害虫:普通 |
| 花言葉 |
| チャーミング |
コワマンゴスチン|実生苗の育て方
植え方・用土
ph5~6.5の弱酸性土で湿り気のある土壌を好みます。ブルーベリーの土で育てるとよいです。樹高が30cmに満たない若木の内は半日陰で管理してください。強い日当たりでは葉焼けします。耐寒温度は7度くらいまで、18度を下回らないのが理想です。25度以上の環境で成長し、35度以上で弱ります。根が弱いため、植替え時はなるべく崩さないようそっと植え替えます。
水やり
暑い時期は土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。常緑樹ですが気温が下がると地上部が枯れ、根の状態で冬越しすることもあります。落葉したり地上部が枯れた場合は、20度以下の場合は3日に一回、15度以下の場合は4日に一回という感じで水やりを控え目に。
肥料のやり方
春~秋にかけて2ヶ月おきに緩効性の肥料を与えてください。
花芽の付き方
小枝の先端に花芽がつきます。3m程度になったら水ストレスで花芽をつけます。
石垣島では10月から11月は水やりは少なめにし、12~1月は土壌は土壌から乾燥する分を補う程度に水やりを行い、土壌乾燥させます。日中に葉がしおれても翌朝には回復する程度の乾燥ストレスをかけ続けます。最先端部の枝の軸がしおれるほど水ストレスをかけ続けて1か月後くらいから水やりの量を増やすと、枝の先端部が割れて丸い花芽が出てきます。水ストレスがきつすぎると落葉しますが、日焼けさせなければ水やりで葉芽が出ます。
2月から水やりを増やしていきます。
剪定方法
特に必要ありませんが、剪定する際は成長期に行います。2~3m程度で主幹を切り戻し、その後は先端部の目はすべて書き取り、下の枝葉を増やすように育ててください。
その他栽培や性質の注意点
収穫まで長い年数がかかります。観葉植物として、大事に育てることをおすすめします。
その他豆知識
マンゴスチンの生産者さんへの質問
Q: 葉先から茶色くなって枯れてきたのですが。
A: マンゴスチン・ドリアン・ランブータンなど、赤道直下で育つ純熱帯果樹は葉先が巻いて茶色くなってくるのは生理現象です。生理現象なので、病害虫や水の与えすぎが原因ではありません。葉先が茶色くなっても取り除いたりする必要はありません。
Q: それにしても高いですね。どうしてこんなに高いのですか?
A: マンゴスチンは苗がほぼ流通しておりません。売り切れたら次はいつご用意できるかはわかりません。種から育てても発芽して苗になるのがとても少なく、栽培がむつかしく歩留まりが悪いんです。また、苗にできても4年生でようやく30cm程度。最初はぜんぜん生長してくれないので、樹齢のわりに大きくならず、生長に時間がかかるので値段も高くせざるをえないのです。
増やし方
接木(フクギを台木にする)、種まき。種を綺麗に洗って1日程度水に漬けます。ピートモスと鹿沼土を混ぜた用土に3cmくらいの深さに植えると1か月くらいで芽吹いてきます。ブログやYoutubeでも発芽成功の情報は少ないです。



