● バンレイシ チェリーシュガーアップルの品種の特徴

「チェリーシュガーアップル」は南米の熱帯地域に分布するバンレイシ科Duguetia属の珍しい果樹です。シュガーアップルやチェリモヤ、アテモヤなどと同じバンレイシ科に属しますが、Annona属ではなくDuguetia属に分類されます。日本ではほとんど栽培例のない、コレクション性の高い熱帯果樹です。

最大の特徴は、その可愛らしい果実。果実は一般的なシュガーアップルのような大果ではなく、小型で丸みがあり、成熟すると鮮やかな赤色~赤褐色に色付きます。枝の緑色の葉の間に赤い果実が付く姿は非常に美しく、食用果樹としてだけでなく観賞用としても魅力があります。Duguetia属はバンレイシ科の中でも非常に興味深いグループです。果実の表面が多数の区画に分かれて見えるものや、独特な凹凸を持つものなどがあり、Annonaの仲間を思わせながらも、それぞれ非常に個性的な果実を形成します。チェリーシュガーアップルも、小さな果実の中にバンレイシ科らしい特徴を凝縮したような姿をしています。果実は食用になり、熟した果肉には甘味があります。巨大な果実を収穫するタイプではありませんが、小型の赤い果実を収穫して味わえること自体が、この植物の大きな楽しみです。世界には数多くのバンレイシ科果樹がありますが、日本で流通するものはシュガーアップル、チェリモヤ、アテモヤ、ポポーなど、ほんの一部。Duguetia属まで範囲を広げると、まだほとんど知られていない食用種が数多く存在します。

樹は常緑の低木~小高木として成長し、暖かく湿度のある環境を好みます。栽培では熱帯果樹用の有機質を含んだ用土を使用し、同時に根の周囲へ水が停滞し続けないよう排水性を確保します。生育期には極端な水切れを避け、用土の状態を確認しながら十分に水を与えます。光は明るい環境を好みますが、小さな苗の段階では真夏の強烈な直射日光に突然さらすのではなく、明るい半日陰などから徐々に光へ慣らしていくのがおすすめです。熱帯アメリカ原産の植物ですので、寒さには注意が必要です。日本では基本的に鉢植えで管理し、冬季は霜や凍結を避け、温室や明るい室内など暖かな環境で越冬させるとよいでしょう。

チェリーのように小さく赤い果実。シュガーアップルと同じバンレイシ科でありながら、Duguetiaというまったく異なるグループに属する果樹。そして、その果実を実際に収穫して食べることができる。一般的な果樹とは違った植物を育てたい方はもちろん、Annonaをはじめとするバンレイシ科果樹を集めている方には特におすすめしたい、非常に珍しい南米の熱帯果樹です。

イラマ、チェリモヤ等を含むバンレイシ科のフルーツは、日本ではポポーが知られる程度ですが、世界中に様々な品種があり人気となっています。
インドやタイでは、シャカトウやシュガーアップルと呼ばれる甘いフルーツが人気で屋台やスーパーで多く販売されていますし、グアテマラではイラマやオックスハートというバンレイシ科のフルーツが人気です。果皮の色が数十色にもなるバリエーションがあります。さらに、アンデスでは、世界三大美果とされるチェリモヤが人気で、生産されています。
南米ブラジルは極めてバンレイシ科の種数が多く100m歩くと50-100種ものバンレイシ科のフルーツが見つかるとも言われています。その中には毛のはえたランブータンのような見た目のスプラグエイという種や、まるで岩のような見た目なのに、極めて甘くクリームのような食感のマロロなど非常にユニークなものが多いです。

学名
Duguetia phaeoclados バンレイシ科 デュゲティア属
自家結実性
1本でなるとされている(人工授粉が必要)
最終樹高
鉢植え:0.2m ~ 2m (常緑高木)
栽培用途
鉢植え、温室、コレクション、観葉植物
植栽適地
日本全国(原則、鉢植え栽培)
育てやすさ
★★★☆☆ やや育てやすい
日照条件:日なた、土壌酸度:中性
耐寒性弱い(5度)、耐暑性強い
耐病害虫性
耐病性:ほとんどつかない 害虫:ほとんどつかない

チェリーシュガーアップル| 実生ポット苗の育て方


植え方・用土

植え替えは9月から11月ごろ、または3月から5月ごろに行ってください。適期は3月ごろです。水はけの良い肥沃な用土を好みます。どちらかというと弱酸性土壌を好みます。配合は、赤玉土7、腐葉土3の割合。市販の園芸用培養土でも問題ありません。当店の花ひろば培養土(鉢植え専用用土) もおすすめです。


水やり

根が浅く張るので水切れに注意が必要です。基本的には土の表面が乾いたら、鉢底から流れ出るまでたっぷりと与えてください。特に、開花期や果実の肥大期は水切れを起こさないよう注意が必要です。
冬は生育が鈍るため、水やりを控えめにします。


肥料のやり方

春の芽吹き前、開花前、収穫後に緩効性肥料を施します。生育期は月1回程度、薄めた液体肥料を与えると樹勢が安定します。


花芽の付き方

その年に伸びた新梢や前年枝の葉腋に花芽を形成します。


剪定方法

剪定の適期は2~3月頃です。高さ50~80cmで切り詰めて、基本となる主枝を3~4本ほど出して形を整えていきます。徒長枝や込み合っている枝など不要な枝は間引き剪定してください。


病害虫の予防法

特に気になる病害虫はありません。風通しを良くし、過湿を避けることで病害を予防できます。カイガラムシ、アブラムシ、ハダニが発生することがあるため、早期発見・早期防除を心掛けてください。


育て方のまとめ

日当たりの良い、夏は涼しく冬は暖かい場所で管理してください。耐寒性はマイナス2度前後までありますが、生育適温が18~25度前後になります。最低気温が15度以上の時期は戸外で、30度を超えるような日は涼しい室内に取り込んでいただくと安心です。冬は最低温度5℃以上が保てる日当たりのよい場所で様子をみてあげてください。また、本来大木になる木なので鉢植えでの管理がおすすめです。
また、チェリモヤは受粉樹は不要ですが、雌雄異熟花なので人工授粉をしていただく必要があります。1つの花に雌しべと雄しべがあり、雌しべが先に熟し、後に雄しべから花粉がでます。蕾が開きかけた頃に雌しべが受粉可能になっているので、既に咲いている花の雄しべからやわらかい筆などで花粉を採って、雌しべの柱頭につけてあげます。花粉は冷蔵庫で保存すれば2~3日はもちます。




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