


● 耐寒性ヤシ ブランデゲーイの品種の特徴
「ブラヘア・ブランデゲーイ」は、すらりと伸びる幹の先に、大きな扇葉を美しく広げる。乾燥した渓谷や岩山に生きる、メキシコ・バハカリフォルニア半島を代表する大型のファンパームです。
ヤシ科Brahea属の常緑高木です。メキシコ北西部、特にバハカリフォルニア半島南部からメキシコ北西部に分布するヤシで、乾燥した地域の渓谷や岩場、水の流れる場所の周辺などに自生します。
Brahea aculeataが比較的コンパクトな種類なのに対し、本種は年月とともに高く幹を伸ばす大型種です。
成熟すると一本立ちの細長い幹を形成し、高さ10mを超えることがあります。条件の良い自生地では15m前後に達することもあり、幹の先端に大きな扇葉をまとめて展開します。
樹齢を重ねた個体は非常に美しく、岩山や渓谷の中から細い幹を真っ直ぐ立ち上げ、その頂部だけに葉を広げる姿はまさに乾燥地のヤシといった景観になります。
葉は大きな掌状葉です。
多数の細長い葉片に深く分かれ、全体として大きな扇形を形成します。葉色は緑~青緑色で、Brahea armataのような強烈な銀白色とは異なり、比較的グリーンの強い落ち着いた色彩を持ちます。
葉柄には鋭い歯状の棘があります。若い株の植え替えや古葉の剪定を行う際には、葉柄部分を素手で強く握らないよう注意が必要です。
本種のもう一つの見どころが、成熟株から現れる非常に長い花序です。
葉の間から分枝した花序を大きく伸ばし、多数の小さな花を咲かせます。その後には小型の球形果実を多数形成します。
果実は成熟すると黒色を帯びます。
そして、この果実には薄いながらも食べられる果肉があります。主要な食用果樹として栽培されるヤシではありませんが、原産地域では果実が食用になることが知られています。
自生環境は非常に興味深いものです。
バハカリフォルニア半島といえば極めて乾燥した景観を想像しますが、本種は何もない砂漠の中央に均等に生えているわけではありません。
乾燥した山地の峡谷や季節的な水流、オアシスなど、周囲より水分を確保しやすい場所に群生します。
つまり「乾燥に強いヤシ」ではありますが、「水を必要としないヤシ」ではありません。
成木は長期間の乾燥にかなり強い一方、生育期に十分な水分を与えることでより良好に成長します。鉢植えでは、用土が乾いたらしっかりと水を与え、その後速やかに排水される環境を作ることが重要です。
日照については、成長した株は強い直射日光を好みます。
十分な日照を確保することで葉柄が間延びしにくく、乾燥地性ヤシらしい締まった姿になります。小さな実生苗では急激な環境変化による葉焼けを避け、徐々に強光へ慣らします。
耐暑性は非常に高く、日本の真夏の暑さにも十分対応できると考えられます。
一方、日本で特に注意したいのは過湿です。
原産地と日本では降雨パターンが大きく異なります。梅雨から夏にかけて高温と長雨が同時に続くため、鉢植えでは排水性と風通しを確保します。特に冬季の低温時に用土が常に湿っている状態は避けたいところです。
耐寒性も熱帯性のヤシより高く、成木では短時間の氷点下に耐えることができます。
暖地であれば露地栽培を試してみたい種類ですが、幼苗のうちは耐寒性が十分に発達していません。小さな株では強い霜や凍結から保護し、株が充実してから徐々に屋外越冬へ移行するのがおすすめです。
成長速度はBrahea属としては比較的良好です。
特に十分な日照と夏季の高温、水分を確保すると生育が促進されます。ただし最終的には大型になりますので、地植えする場合は将来の樹高と葉張りを考えて場所を選ぶ必要があります。
同じメキシコ原産のBraheaでも、その姿は種類によって大きく異なります。
コンパクトで青みのある葉を楽しむBrahea aculeata。
銀白色の葉で有名なBrahea armata。
そして、細長い幹を高く伸ばし、その頂上に緑色の大きな扇葉を広げるBrahea brandegeei。
乾燥したバハカリフォルニアの渓谷に立ち上がるその姿を、日本で種子から何年もかけて再現していく。成長そのものを長く楽しみたい方におすすめしたい、非常に美しいメキシコ原産のファンパームです。
「ヤシ(椰子)」は、単子葉植物ヤシ目ヤシ科に属する植物の総称で、熱帯地方を中心に亜熱帯から温帯にかけて広く分布しています。ヤシの中でも耐寒性が強く、関東以南の暖地で屋外越冬できる品種を耐寒性ヤシとしております。
冬~春は古くなった葉が傷みや枯れこみが目立つようになります。中心部から新しい葉が生えるので、傷んだ葉は生え際で切っておくと良いです。
「ブラヘア」はヤシ科の一種で一般的にへスパーヤシと言われすべての品種が大きな扇状の葉を持ちます。メキシコや中央アメリカ固有の植物で、日本ではまだ珍しい品種群です。
| 学名 |
| Brahea brandegeei ヤシ科 ブラヘア属 |
| 開花時期 |
| 7~8月頃 |
| 花色・大きさ・花形 |
| 淡い黄緑 |
| 最終樹高 |
| 地植え:6m ~ 15m 鉢植え:1m ~ 2m (耐寒性常緑高木) |
| 栽培用途 |
| 鉢植え、地植え、観葉植物、記念樹、シンボルツリー、街路樹 |
| 成長の早さ |
| 遅い (3cm/年) |
| 植栽適地 |
| 関東地方~沖縄(鉢植えでなら全国で栽培可能) |
| 育てやすさ |
|
★★★★☆ 育てやすい 日照条件:日なた、耐陰性強い、土壌酸度:弱酸性 耐寒性強い(-5度)、耐暑性強い、耐乾性強い |
| 耐病害虫性 |
| 耐病性:ほとんどつかない 害虫:ほとんどつかない |
| 花言葉 |
| 勝利、成功 |
ヤシの木|ブラヘア・ブランデゲーイ 実生ポット苗の育て方
植え方・用土
水はけの良い用土(観葉植物専用の土か花ひろば培養土和みがお勧め)に植えつけ、日当たりの良い場所で管理してあげてください。
根詰まりすると生育が止まり、葉っぱが黄色く変色して枯れ混んできます。ですので鉢植えの場合は2年に一度くらいの頻度で植え替えする良いでしょう。
水をたっぷり与えると、どんどん大きく育っていきます。植え付け場所のスペースなども考慮して、土の表面を少し乾燥ぎみにさせて育てると、生長を抑えることができます。
水やり
用土が湿った状態が続くと根腐れします。気温の高い、生育期は鉢土が乾いたら与えるが基本です。寒さに弱いので冬は乾燥気味に管理します。
剪定方法
冬~春に古くなった葉が傷んでいくので、傷んだ葉は春に生え際で切ります。株の中心から新しい芽が伸びて生えます。中心部を切ってしまうと葉が出なくなるので切らないようにします。
病害虫の予防法
病害虫はあまり心配いりません。
基本的に丈夫な植物です。



