
● ムシカリ ピンクパラソルの品種の特徴
ピンクパラソルは白いムシカリの色変わり品種で、ほんのり桃色の花を咲かせます。咲き始めはピンクで次第に城に変わっていきます。新芽は少し赤い色が乗ります。夏が終わることから赤い果実がたくさんつきます。
ピンクパラソルとは?
岐阜県瑞浪市在住の山口清重氏によって紹介されました。山取りしたムシカリの木を瑞浪市大湫町に住む大竹郁三氏が、2本庭に植えていて、そのうちの1本が桃色の花を咲かせました。装飾花が多く、とても綺麗だったそうです。
その個体を山口氏が購入して繁殖し、世に広めたのが始まりです。その後、英国王立園芸協会のRoy Lancaster(ロイ・ランカスター)氏が山口氏の圃場を訪ねた際にこの苗をイギリスに持ち帰りました。イギリスで咲いた花を見て、素晴らしい品種だということで‘Pink Parasol(ピンクパラソル)’と命名されました。
ムシカリは4~5月ごろ、ちりめんじわのある赤みを帯びた葉の周囲に、ガクアジサイのような小さな花の集まりを咲かせます。清楚な風情があり、茶花としては、春に葉と蕾の見え始めたものが良く使われます。9~10月に赤~黒い果実がなります。山地の半日陰に自生しており、山でよく見かけます。カメの甲羅ににた葉をもつので、オオカメノキとも呼ばれます。
千利休が茶会のときに好んで活けた、利休七選花のひとつ。
ちなみに、利休七選花とは、オオヤマレンゲ、ムシカリ(別名、おおかめの木、ナツツバキ(別名;シャラの木)、ハクウンボク、シロワビスケ、マルバノキ、ヤマボウシ。
| 学名 |
| Viburnum furcatum レンプクソウ科 ガマズミ属 |
| 別名 |
| オオカメノキ、リテンニ、ウスベニムシカリ |
| 作出年・作出者 |
| (岐阜県瑞浪市・・山口清重) |
| 開花時期 |
| 4~5月頃 |
| 花色・大きさ・花形 |
| 薄いピンク・小輪咲き・ガク咲き |
| 最終樹高 |
| 地植え:0.7m ~ 2.5m 鉢植え:0.7m ~ 2m (落葉低木) |
| 最終葉張り |
| m ~ 1.5m |
| 栽培用途 |
| 地植え、鉢植え、花壇、寄せ植え、切花 |
| 成長の早さ |
| 樹勢が強い |
| 植栽適地 |
| 日本全国 |
| 育てやすさ |
|
★★★★☆ 初心者におすすめ 日照条件:半日陰、耐陰性強い、 耐寒性強い(-15度)、耐暑性弱い |
| 耐病害虫性 |
| 耐病性:強い 害虫:普通につく |
| 芽吹き時期 |
| 4月 |
ムシカリ |ピンクパラソル ポット苗の育て方
植え方・用土
土質は選ばず半日陰から日当たりまで適応します。乾燥を嫌うため堆肥を多めにすき込むなどして水もちをよくしておきましょう。基本的な植え付けは10月から梅雨入りまでですが、寒冷地は冬は避け春植えにします。
水やり
地植えの場合は根付いたら夏の高温期に天気が続くなどの乾燥が激しいとき以外は不要です。鉢植えは表面が乾いたらたっぷりと与えます。
肥料のやり方
多肥にすると花つきがかえって悪くなります。ですのでやせ地以外はあえて与える必要はありません。
剪定方法
自然樹形を楽しむ品種です。基本的に剪定は不要ですが、行うなら落葉期に行います。
病害虫の予防法
ムシカリの名が葉が虫に食われやすいのが由来とされているように、葉に害虫による食害を受けます。ひどいときには薬剤散布を行ないましょう。




