● サッコウフジ 赤花の品種の特徴

「赤花」は、紫色の花を咲かせるサッコウフジの中でも、花が赤くなる珍しい品種でです。

サッコウフジは、ナツフジ科の仲間で一般的な藤とは異なり、夏に花を咲かせます。花房も垂れ下がることなく、枝先から伸びるように開花します。紫色の花が咲くのでムラサキナツフジ(紫夏藤)とも呼ばれていますが、赤や黄色の花が咲く園芸品種もあるんですよ。
耐寒性はやや劣るものの、暖地なら露地栽培でも大丈夫です。マメ科なので、秋には豆果が確認できます。つる性ですが、幹がしっかりしているため、ある程度自立しており、きちんと管理すればコンパクトに楽しんでいただくことも可能です。盆栽にして楽しんでみえる方も多いです。
病害虫に強く、ツルの管理以外はあまり手がかかりません。植えっぱなしでも毎年よく花を咲かせてくれます

学名
Millettia reticolata Bento マメ科 ナツフジ属
別名
ハギフジ、ムラサキナツフジ(花が紫色の品種)
開花時期
6~7月
花色・大きさ・花形
紫がかった濃赤・(30cm位)・房状の花
最終樹高
地植え:2m ~ 5m 鉢植え:1m ~ 2m (落葉つる性)
栽培用途
鉢植え、地植え、棚仕立て、目隠し、グリーンカーテン、パーゴラ、学校、公園
成長の早さ
樹勢が強い (100cm/年)
植栽適地
関東~九州
育てやすさ
★★★★☆ 初心者におすすめ
日照条件:日なた、
耐寒性やや弱い、耐暑性強い
耐病害虫性
耐病性:普通 害虫:ほとんどつかない
芽吹き時期
5月
花言葉
恋に酔う、佳客、あなたを歓迎します

サッコウフジ 赤花の育て方


植え方・用土

基本的に移植や植え付けは11月~入梅までに行います。
日当たりを好みますが、ツルが伸びる部分だけ日当たりがあれば、株元は日陰でも良く咲きます。やや湿り気がある砂礫質の肥沃な土壌を好みます。とはいえ、水はけがよければ、土質は選ばず丈夫です。実際、幼稚園の運動場のやせた土地にも植えてあったりして、水やりも肥料もなしで花を咲かせていました。
鉢植えの場合は培養土で植えるか、赤玉土7に腐葉土かバーク堆肥3で混ぜた用土が良いです。鉢植えでは2年に1回は落葉している冬に植え替えをして土の入れ替えをしてあげてください。植え替えを怠ると根詰まりして、花が咲かなくなったりします。


水やり

地植えしてあれば雨が当たる場所であれば水やりは雨に任せておいて大丈夫です。
鉢植えでは4月中旬~10月は良く土が乾くので、水切れに注意です。
土が良く乾いたら水やりをお願いします。土が乾いていなければ与えません。


肥料のやり方

基本的に肥料は与えないか控えめにします。マメ科の植物なので窒素分は自分で作ることができます。窒素分肥料は控えめに。窒素分が多いと花が咲かなくなったりします。寒肥として草木灰や堆肥などの有機質肥料を与えます。花後に化成肥料を少なめに与えます。


花芽の付き方

花芽は8月下旬には確認できますので、花芽を残しながら不要なつるや枝を整理します。伸びすぎたつるをむやみに切ると、花芽を落としたり、花芽が出なかったりします。
花芽は葉芽と比べて大きくふっくらとしております。花芽の見極めがわかりにくい場合は、慣れるまで春の剪定を中心にし、冬の剪定は控えめにします。
秋の彼岸前に剪定をすると花芽が動いて秋に咲くこともあります。


剪定方法

花後の剪定と、冬の剪定があります。花後の剪定は余分な枝を取り除き、木の骨格を整え、樹幹内部まで日光が入るようにします。
冬の剪定は11月中旬以降から3月までに行います。傷口から腐朽しやすい樹種なので、腐朽部は取り除き、保護材を塗布することをおすすめします。


その他豆知識

【鉢植えでツルが伸びすぎて困る場合の対処法】
腰水をするとつるの伸びは1/3程度に収まります。腰水(こしみず)とは水を張ったたらいやバケツなどに、鉢ごとつけておくことを言います。5月下旬~8月中旬の間、ただし、やりすぎたり水温上昇すると根腐れしたり弱るので、様子をよくみつつやってください。

【藤棚に仕立てていく方法】
1~2年は棚の上に伸びる勢いのあるつるを残して、冬に側枝を取り除きます。それ以降は主幹途中から出るつるは付け根からみつけ次第取り除きます。棚の天井まで伸びたら、立ち枝を冬に誘引するようにし、込みすぎた枝は間引くようにします。


病害虫の予防法

カミキリムシの幼虫に気をつけます。カミキリムシの幼虫で枯れてしまうことは少ないです。春~秋にハマキムシがつくことがあります。まめに観察して、葉が食害されていないか注意します。ハマキムシが発生したらマラソン乳剤などで駆除します。


育て方のまとめ

藤の花が咲かない原因。
1. 植え替えしていないで根詰まりしている。
2. つるを剪定して花が咲かない。
3. 窒素分肥料の与えすぎ。




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