
● チリアン キャロブの品種の特徴
「チリアン キャロブ」はチリ北部、ペルー南部、アルゼンチン北部の乾燥地帯に自生する、羽毛のような「ミモザの葉」を持つ品種です。
一般に「チリメスキート」とも呼ばれ、乾燥や高温に非常に強く、砂漠緑化や防風林としても利用される丈夫な樹木です。細かく繊細な羽状複葉が風に揺れる姿は涼しげで、成熟すると黄白色の穂状花序を多数咲かせます。
その後、長さ10~20cmほどの莢(さや)を実らせ、熟した果実には自然な甘みがあります。果肉は古くから粉末(メスキートフラワー)に加工され、パンや焼き菓子、飲料などに利用されてきました。種子も焙煎して利用されることがあります。
根は非常に深く伸びるため乾燥に強く、一度根付けばほとんど灌水を必要としません。成長も比較的早く、実生から育てる楽しみがある珍しい果樹・緑化樹です。
| 学名 |
| Prosopis chilensis マメ科 プロソピス属 |
| 別名 |
| チリメスキート、アルガロボ |
| 開花時期 |
| 5~7月 |
| 花色・大きさ・花形 |
| 黄白色・・長さ5~10cm程度の穂状花序 |
| 香りの強さ |
| やや強い 甘い蜂蜜のような香り |
| 収穫時期 |
| 8~10月 |
| 果実の大きさ |
| 長さ10~20cm 豊産性あり |
| 果実の用途 |
| 粉末(メスキートフラワー)、パン、焼き菓子、シロップ、飲料、家畜飼料 |
| 結果年数 |
| 4~7年 |
| 自家結実性 |
| 自家結実性があります。(雌雄異株、または雌雄同株(確立としては半々くらいみたいです)) |
| 推奨受粉樹・結実率順で記載 |
| 不要(複数株あると結実量が増えることがあります。) |
| 最終樹高 |
| 地植え:8m ~ 15m 鉢植え:1m ~ 2m (落葉高木) |
| 最終葉張り |
| 開張性で丸みのある樹冠を形成します。 |
| 栽培用途 |
| 鉢植え、観葉植物、シンボルツリー、庭植え |
| 成長の早さ |
| やや早い (3cm/年) |
| 植栽適地 |
| 南関東~沖縄(鉢植えでなら全国で栽培可能) |
| 育てやすさ |
|
★★★★★ 初心者に超おすすめ 日照条件:日なた、耐陰性弱い、土壌酸度:弱酸性 豊産性あり、耐寒性やや強い(-8度)、耐暑性とても強い、耐乾性強い |
| 耐病害虫性 |
| 耐病性:ほとんどつかない 害虫:ほとんどつかない |
| トゲの大きさ |
| 1~5cm程度の鋭い枝刺 |
| 花言葉 |
| 力強さ、忍耐、生命力 |
熱帯果樹の種 【チリアン・キャロブ】の育て方
植え方・用土
年間を通して日当たりと風通しの良い場所で育てます。強い直射日光にもよく耐え、日照時間が長いほど樹勢が良くなり、花付き・実付きも向上します。
土質は特に選びませんが、水はけが良い環境にしてください。赤玉土小粒5:軽石小粒3:腐葉土2程度の配合がおすすめです。弱アルカリ性~中性の土壌でもよく育ちます。
水やり
植え付け直後は用土が乾いたらたっぷりと与えます。根付いた後は乾燥に非常に強く、地植えでは長期間雨が降らない場合を除いてほとんど水やりは不要です。鉢植えでは用土が完全に乾いてからたっぷりと与えます。
肥料のやり方
マメ科植物のため多肥は必要ありません。春に緩効性肥料を少量施す程度で十分です。肥料を与え過ぎると枝葉ばかり茂り、花付きや結実が悪くなることがあります。
花芽の付き方
その年に伸びた新梢に花芽を形成します。
剪定方法
落葉期に不要枝や込み合った枝を剪定して樹形を整えます。若木のうちに主幹を決めると美しい樹形になります。
その他栽培や性質の注意点
根の張りが非常に強いため、地植えでは建物や配管の近くを避けて植栽してください。また、鋭いとげがあるため、人の往来が多い場所への植栽は避けると安心です。
その他豆知識
苗が小さなうちの越冬は室内で管理した方が無難です。外で管理する場合は、寒さに伴い水を徐々に少なくしてください。乾燥させると耐寒力は増します。 春再び暖かくなり芽が動き始めたら、徐々にお水を与えてください。 雪が1m以上あるところは、プチプチで巻く等して防寒対策が必要です。
病害虫の予防法
比較的病害虫の少ない丈夫な樹木です。過湿を避け、風通しを良く管理することで病害の発生を防げます。まれにカイガラムシやアブラムシが発生するため、早めに防除してください。
増やし方
挿木
【種まき時期】 4~6月
【発芽適温】 25~30℃
【発芽日数】 5~14日程度
※環境や種子の鮮度によって前後します。
【発芽率】
新鮮な種子では80~95%程度の発芽率が期待できます。種皮が非常に硬いため、前処理を行うことで発芽率が大幅に向上します。未処理では20~50%程度まで低下することがあります。
【種まきの方法】
種まき用土は、赤玉土小粒5:バーミキュライト3:軽石小粒2程度に配合した清潔で排水性・通気性に優れた用土、または市販の種まき用培養土を使用します。
種子は紙やすりなどで種皮の一部に軽く傷を付けるか、80℃程度のお湯を注いで自然に冷めるまで浸漬し、その後24時間吸水させてから播種します。種子が隠れる程度(約1cm)覆土し、播種後はたっぷりと灌水してください。
種まき後は直射日光を避けた明るい日陰で25~30℃を維持します。屋外では雨の当たらない暖かい軒下、室内では育苗器や植物育成ライト下、明るい窓辺など温度を保ちやすい場所で管理してください。発芽までは用土を乾燥させないよう注意し、発芽後は徐々に日光へ慣らして丈夫な苗に育てます。
【種子の保存方法】
密閉容器に乾燥剤とともに入れ、高温多湿を避けた5~10℃程度の冷暗所、または冷蔵庫の野菜室で保管してください。プロソピス属の種子は比較的保存性がありますが、発芽率を維持するためには購入後2~3年以内の播種をおすすめします。
果樹・花木(硬質な種子)の播き方
(1) 清潔で水はけのよい用土を用意します。
例:小粒の赤玉土や鹿沼土など、水はけのよい土を使用します。
(2) 種子の殻が硬い場合は、吸水しやすくするために表面に軽く傷をつけます。
ただし、深く削りすぎたり発根部分を傷つけたりすると発芽しない場合があるため注意してください。
(3) 種子を水、または殺菌剤を薄めた水に一晩浸します。
(4) 準備した用土に種子を置くようにまき、軽く土をかぶせます。
(5) 発芽するまで用土が乾かないように管理します。
ただし、過度な湿度はカビや腐敗の原因となるため注意してください。
(6) 発芽後、苗が育ってきたら一株ずつ鉢上げします。
その際、根を傷つけないよう丁寧に扱います。
※ 発芽までの期間は種によって異なります。種類によっては、温度や湿度などの条件が整ったときに発芽する場合があります。
※多くの硬い種子の果樹、花木についての発芽方法となります。



