
● マンゴスチン マンゴスチンの品種の特徴
店長は1996~1998年に東南アジアに住んでいたのですが、タイやインドネシアではマンゴーよりもマンゴスチンのほうが好きでした。日本からの来客時は必ず用意した果実です。冷やして食べるとめちゃくちゃおいしいです。東南アジアでは特に人気の「マンゴスチン」。赤紫色の果皮だけを輪切りするように切り目を入れて、ねじるようにパカッと開けます。するとニンニクのような白い果肉が表せます。生のマンゴスチンと解凍したマンゴスチンでは味が全然違います。
「マンゴスチン」で有名な生産地はタイです。果実は果物として、果皮は生薬、葉はお茶にしたりなど様々な形で利用されています。果物の王様ドリアンに対し、「果物の女王」と呼ばれています。かつての大英帝国ヴィクトリア女王が「こんなに美味しいものは食べたことがない」と言って好んで食べた果物です。柔らかい果肉、香り爽やか、上品な味わいからヨーロッパでも人気の果物ですが、収穫後に1日程度しか日持ちがしません。足が速いため冷凍やシロップ漬けにして流通されることが多いです。ミバエの侵入を懸念して、生の果実の輸入は禁止されていました。日持ちがしないので、日本では生のマンゴスチンの果実はかなり珍しく値段も高いです。沖縄でも栽培実験が進められているそうですが、栽培がむつかしく、現在のところ流通するまでに至っていません。石垣島で収穫できたとの情報は2例くらいしかないそうです。
果皮の赤い汁は染料にも使われるので、洋服に付着すると洗濯しても落ちません。ご注意ください。
雌雄異株ですがメス木だけでも単為結果します。種から育てるとほぼ99%メス、それも親のクローンになるようで、基本オス木が存在しないとされています。若木のうちは成長が極めて遅く、年に数センチしか伸びません。4年生苗として入荷した苗は地上部30cmほどしかありませんでした。
スタッフからの質問
Q: 一度食べてみてから購入検討したいのですが、果実は日本で買えないのですか?
A: 最近は冷凍の果実が通販などで販売されておりますが、冷凍ものは味が違うといわれています。試しに、楽天市場で冷凍マンゴスチンの果実を取り寄せてみました。
試食したスタッフの反応は微妙。。。「なんか強烈な。よくわかんない匂いがする。なんだろう。甘酸っぱい?」。店長も懐かしい気分で食べてみました。あれ?やっぱり冷凍ものは味が違う。ジャカルタやバリ島で食べたのはもっともっと美味しかったぞ!?お取り寄せした果実は甘味と風味?が少ない。歯応えはこんな感じですが、生のはもっと甘味と酸味がありますよ。

冷凍マンゴスチンは味が全然違いました。
| 学名 |
| Garcinia mangostana フクギ科 フクギ属 |
| 別名 |
| マンギス、マンクット |
| 開花時期 |
| 条件が合えば年2回 |
| 花色・大きさ・花形 |
| 赤と白 |
| 収穫時期 |
| 開花後110日~130日前後 |
| 果実の大きさ |
| 4~8cm |
| 甘さ |
| ★★★★★ 平均糖度:17.6度 |
| 果実の用途 |
| 生食 |
| 結果年数 |
| 10年 |
| 自家結実性 |
| 1本でなる(単為結果する)(メス木なら1本でも単位結実します。雌雄異株ですがメス木だけでも単位結実します。(種から育てるとほぼ99%メス、それも親のクローンになるようで、基本オス木が存在しないとされています)) |
| 最終樹高 |
| 鉢植え:1m ~ 2m (常緑高木) |
| 栽培用途 |
| 鉢植え、観葉植物など |
| 成長の早さ |
| 遅い |
| 植栽適地 |
| 日本全国(原則、鉢植え栽培) |
| 育てやすさ |
|
★☆☆☆☆ 難しい 日照条件:半日陰、土壌酸度:弱酸性 耐寒性弱い(10度)、耐暑性普通 |
| 耐病害虫性 |
| 耐病性:普通 害虫:普通 |
| 花言葉 |
| チャーミング |
マンゴスチン|接木大苗の育て方
植え方・用土
特に土質は選びませんが湿り気のある土壌を好みます。樹高が30cmに満たない若木の内は半日陰で管理し、大きくなったら日向に移動してあげましょう。耐寒温度は7度くらいまで、18度を下回らないのが理想です。25度以上の環境で成長し、35度以上で弱ります。根が弱いため、植替え時はなるべく崩さないようそっと植え替えます。
水やり
暑い時期は土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。常緑樹ですが気温が下がると地上部が枯れ、根の状態で冬越しすることもあります。落葉したり地上部が枯れた場合は、20度以下の場合は3日に一回、15度以下の場合は4日に一回という感じで水やりを控え目に。
肥料のやり方
春~秋にかけて2ヶ月おきに緩効性の肥料を与えてください。
花芽の付き方
2月から3月に水を控えめにすると花芽が付きやすくなります。
剪定方法
特に必要ありませんが、剪定する際は成長期に行います。
その他栽培や性質の注意点
収穫まで長い年数がかかります。観葉植物として、大事に育てることをおすすめします。
その他豆知識
マンゴスチンの生産者さんへの質問
Q: 葉先から茶色くなって枯れてきたのですが。
A: マンゴスチン・ドリアン・ランブータンなど、赤道直下で育つ純熱帯果樹は葉先が巻いて茶色くなってくるのは生理現象です。生理現象なので、病害虫や水の与えすぎが原因ではありません。葉先が茶色くなっても取り除いたりする必要はありません。
Q: それにしても高いですね。どうしてこんなに高いのですか?
A: マンゴスチンは苗がほぼ流通しておりません。売り切れたら次はいつご用意できるかはわかりません。種から育てても発芽して苗になるのがとても少なく、栽培がむつかしく歩留まりが悪いんです。また、苗にできても4年生でようやく30cm程度。最初はぜんぜん生長してくれないので、樹齢のわりに大きくならず、生長に時間がかかるので値段も高くせざるをえないのです。
増やし方
接木(フクギを台木にする)、種まき。種を綺麗に洗って1日程度水に漬けます。ピートモスと鹿沼土を混ぜた用土に3cmくらいの深さに植えると1か月くらいで芽吹いてきます。ブログやYoutubeでも発芽成功の情報は少ないです。




