● サクランボ 黄色いサクランボの品種の特徴

珍しい黄色いサクランボ。
果実は9g程度ですが、12~15gの特大果実ができることもあります。
糖度が20~24度くらいの甘い果実になります。果肉は締まりがあり、日持ちします。酸味は少なくとても甘いです。
収穫量が少なく、果実がほとんど出回っていない希少品種です。
雨除け栽培がおすすめ。

子供から大人まで大好きなサクランボ。家庭果樹で収穫したときの味と喜びは格別です。
完熟果は日持ちが悪く、早取りした果実が通常スーパーなどで市販されています。しかし!樹上で色づいたもぎたての完熟果のほうが果肉の張りがあって、果汁も多く、香りもよろしい!もぎたての完熟果を食べたことがありますか?早取りの果実とは比べ物になりません!
営利栽培として考えると、果樹の中では上級者向けの果樹ですが、家庭果樹でも楽しめます。難しいからこそ自分専用サクランボを育ててみましょう。
暖地では裂果や落果しやすいので、収穫時期の早い、暖地サクランボや香夏錦をオススメします。
別名:西洋実桜、桜桃(おうとう)

学名
Prunus avium L バラ科 サクラ属
開花時期
4月上旬
花色・大きさ・花形
白・小輪咲き(3cm位)・一重
収穫時期
6月中旬~下旬
果実の大きさ
★★★★★ 大実 12~15g 豊産性なし
甘さ
★★★★★ 平均糖度:20~24度
果実の用途
生食、ジャム、果実酒、ジュース
結果年数
4~5年
自家結実性
1本でならない(S遺伝子型:S3S6 南陽、佐藤錦とは受粉しません。)
推奨受粉樹
紅きらり、ナポレオン、高砂、香夏錦、紅秀峰、さおり、大将錦、サミット、ハリウッド、ステラ、紅さやか
最終樹高
地植え:3m ~ 4m 鉢植え:1m ~ 2m (落葉高木)
最終葉張り
2m ~ 4m 開帳性
栽培用途
果樹畑、花壇、鉢植え(10号鉢以上)、庭木、シンボルツリー
成長の早さ
普通 (40cm/年)
植栽適地
東北~九州
育てやすさ
☆☆☆☆ 難しい
日照条件:日なた、耐陰性やや弱い、土壌酸度:弱酸性
耐寒性強い、耐暑性普通、耐乾性普通
耐病害虫性
耐病性:普通 害虫:やや弱い
芽吹き時期
4月頃
花言葉
善良な教育、小さな恋人、上品

さくらんぼ 黄色いサクランボの育て方


植え方・用土

樹勢が強く大木になりやすいので広い場所 に植えられるか、根域制限したり剪定や仕立て方を工夫するなどして、樹形がコンパクトになるように工夫が必要です。
日当たりを好みますが夏の西日が苦手です。鉢植えでは夏に西日が当たる場所は避けてください。
西日が当たる場所でも育ちますが、夏の高温で水不足にならないよう敷き藁などマルチングをし、土の乾燥や地熱の高温化を予防しましょう。さくらんぼは根が弱いので植え付け時はしっかりと支柱で固定し、幹が風で揺れないようにしてください。



春の植え付け方法

春の植え付けでは根っこを崩さずにそっと植えます。ポットや鉢から抜いた時に土がボロボロ落ちても構いません。
根巻き苗の植え付けでは根巻きを包んでいる麻布や麻紐は外さずに植えても大丈夫です。麻布や麻紐は土中で数ヶ月で腐ってなくなります。不織布のルートポーチの場合は、ポットを外して植えてください。どちらかわからない場合は外して植えてください。
植え付け時に地上部を少し切り戻しします。
植え付け3年以上経過した苗木の移植や鉢増しなどの植え替えは冬に行います。どうしても移植を春に行う場合はできるだけ根を大きく掘り取り、地上部をできるだけ小さく剪定をして掘り取って、根を乾かさないように早めに定植してください。


夏の植え付け方法

なるべくなら地植えは控えますが、定期的に水やりができるようであれば地植えします。
地植え後は根が浅く、土に馴染んでいないので毎日から2日に1度のペースで秋に定期的に雨が降る季節が来るまで水やりを丁寧におこなってください。


秋の植え付け方法

根がまだ活動をしている秋の植えつけは、春からの成長で乾燥に強く育つと言われます。秋の植え付けは春の植え付けと同様の要領で行います。
しばらくで苗木の成長が止まりますので、秋の植え付け時の肥料は与えても与えなくてもどちらでもいいかと思います。


冬の植え付け方法

12月~3月ごろが植え付け適期です。土が凍るような寒冷地でなければ12月が最適。畑からの移植ができるのも生長が休眠する冬の季節です。
寒冷地では地面への植え付けは冬の前に終わらせるか、春植えをおすすめします。
鉢植えへの植え付けは寒冷地でも可能ですが、鉢土が 冷えすぎない場所で育ててください。ポットや鉢から抜いたら根を少し広げるように植えても大丈夫です。根を乾燥させないように植えます。


水やり

鉢植えの場合は、春ごろから9月ごろまでは鉢土の表面が白く乾いたら鉢底から流れ出るくらいたっぷりと与えてください。過湿が苦手なので落葉時期の水の与えすぎに注意です。冬は1週間以上鉢土が乾かないこともあります。
庭植えの場合は、水やりは必要ありません。5月に入ってから植え付けた場合は、植え付け後から梅雨までは雨が降らない日が1週間以上続く時はは毎日水を与えます。梅雨明け後にも雨が降らなくなるようであれば、同様に1~2日に1度たっぷりとお水を与えてください。秋になり雨が降るようになったら、それ以降は水やりは雨にまかせても大丈夫です。


肥料のやり方

3月に化成肥料を1平米あたり50g程度、収穫後に化成肥料を同量与えます。落葉後に元肥として有機肥料を100g与えます。春の肥料が多すぎて窒素過多になると裂果しやすくなります。


花芽の付き方

7~8月に花芽ができます。そして、翌年の春に開花します。
夏に水切れさせると花が咲かなくなったりします。また、冬に2ヶ月以上、7度以下の低温にさらされていないと花が咲きません。
あまり多くの果実をならせると衰弱してしまうので、1短果枝群に2~3果くらいに摘果してください。



剪定方法

1年生苗木は主幹を40~60cmくらいに切り戻します。
なるべく枝を横に水平~やや斜め上に伸ばすほうが開花数も増え、結果数も増えます。低い位置で果実をならせれば、収穫や管理が楽です。6~7月に側枝を早めに誘引して斜めに枝を伸ばして扇状仕立てがオススメです。
1年目の冬に主幹を1本選んでおき、下の方の側枝は2~3本選んで枝先を切り戻します。それ以外は生え際から1cmで残して切り戻して短果枝にします。
2年目に側枝から伸びた枝は先端の枝以外をすべて生え際から1cm程度で摘芯し短果枝にします。摘芯しないと花芽ができずに長く伸びてしまいます。結果枝の短果枝は毎年少しだけ伸びて花芽をつけます。3年目以降も2年目と同様にし横に誘引した主幹の先端は樹高2.5mくらいで発生した側枝の先で2芽残して切り戻して、新しい主幹の延長として誘引します。毎年これを繰り返して延長枝を更新して樹高を低く維持します。

太い枝を切ると枯れ込みやすいので、切り口はトップジンMペーストなどで養生してください。


その他豆知識

開花から収穫までの期間が短いので、果実の発育は前年の貯蔵用分に多くを頼っています。貯蔵用分が少ないと花芽も充実せずに落果が増え、果実も小さく糖度もあがりません。新梢が込み合わないようにして日当たりを良くすることと、秋に紅葉するまで葉を長く維持できるように育成して、十分に養分蓄積させることが重要です。


病害虫の予防法

病害虫は発生しやすいので、見つけ次第、その病害虫にに応じた消毒をしてあげてください。


育て方のまとめ

過湿が苦手なので、水はけが良い用土に植えよう!
雨が多くなる前に収穫したい。


増やし方

苗木は全て接木で増やします。種から育てた実生苗は雑種になることが多く、佐藤錦の種を蒔いてもその木が育って実る果実は佐藤錦ではないことが多いです。
挿し木では根っこが出ないことが多いです。




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