● レイシ・ライチ 島津の品種の特徴

1830年頃中国より日本に輸入し薩摩藩主の島津斉彬が植栽したのが最初とされ、原木は佐多旧薬園(きゅうやくえん)は旧島津藩の薬園跡にあります。佐多ライチとも呼ばれるこのライチを島津藩が現在の指宿市に植えたものが島津ライチと言われています。日本最初のライチの一つであり、気候風土で長年栽培されてきた品種なので、育てやすいのが特徴です。寒さに弱いので露地越冬はできません。
果実はピンク色で大実。糖度は20度以上になります。
自家結実性があり、花さえ咲けば大抵実がつくのも嬉しい!

日本ではライチの名前でおなじみの熱帯の果物で、楊貴妃が愛したフルーツとしても有名です。うろこ状の硬い皮におおわれていますが、皮をむくと白色半透明で非常になめらかな柔らかい果肉が現れます。個性的な香りをもち、甘みや酸味のバランスは絶妙で、とてもジューシーな果実です。
自生地での実生では高さ10~20メートルになる常緑高木です。鉢植えでは樹高1.5メートル前後で管理できます。

学名
Litchi chinensis Lychee ムクロジ科 レイシ 属
別名
佐多ライチ、島津ライチ
開花時期
5月
花色・大きさ・花形
緑白色・(0.8cm位)
収穫時期
7~8月
果実の大きさ
★★★★★ 大実 20g
甘さ
★★★★☆ 平均糖度:20度
果実の用途
生食、加工用(お菓子、ジュースなど)
結果年数
2~4年
自家結実性
1本でなる
最終樹高
地植え:10m ~ 20m (常緑高木)
最終葉張り
7m ~ 8m 
植栽適地
沖縄(鉢植えであれば、全国での管理が可能です。)
育てやすさ
★★☆☆☆ 育てやすい
日照条件:日なた、耐陰性弱い、土壌酸度:弱酸性
耐寒性弱い(4度)、耐暑性普通、耐乾性弱い
耐病害虫性
耐病性:ほとんどつかない 害虫:普通
芽吹き時期
4月頃
花言葉
自制心、節約

レイシ の栽培歴
レイシ の栽培歴

レイシ・ライチ |島津(しまづ) 6号ポット苗の育て方


植え方・用土

水はけの良い土壌で有機質を多めに含んだ弱酸性土(ph5.5~6)に植えてあげてください。当店で販売中のブルーベリーの土がオススメです。根が弱いので1年生の1年目はそのままポットで育て、2年目に鉢植え10号サイズに植え替えるのが良いです。
レイシは幼木の根が非常に弱く、強風によって根っこが動くと枯死する場合がありますので、注意が必要です。植え付けから3年間くらいは支柱をつけてしっかり固定し、風よけ すると良いです。


水やり

季節問わず、土が乾いていたら、たっぷり水を与えてください。
夏は乾きやすいので、土の表面を毎日チェックすると良いです。開花から果実生育期は過乾燥で生理落果したり、果実が小さくなったりします。10月以降は秋芽を出させないようにやや乾燥気味に管理してください。冬は土をできるだけ乾かすと花芽分化するので、乾かし気味に管理してください。


肥料のやり方

年間チッソ施肥量は1年生で50g、3年生で150g、6年生で250g程度で、4月、8月、10月の3回に分けて化成肥料を与えます。収穫後の肥料は速効性の化成肥料を年間施肥量の1/3程度与えるのが良いです。若木のうちはこまめに少しずつ与えてください。レイシは有機質を好みますので、化成肥料以外でも果樹と野菜の有機肥料EX をお使いいただくのも良いです。


花芽の付き方

花芽は前年の初秋までに生長を停止した枝の頂部の葉腋にできます。花芽形成には100~200時間くらい20度以下の低温(5~7度くらい)にあてる必要があります。成木になったら5度以下になるまでは屋外で育てると良いでます。11月にでる秋芽は除去してやるとエネルギーが温存され蕾がでる確率が上がります。結果母枝の頂芽から複数本の花序が出たら、蕾になって3~4週間後に一番強い花序を1本残して他は摘雷します。同時に結果母枝基部で浅く環状剥皮しておくと結果率が上がります。


剪定方法

5月ごろに込み合う枝、下に垂れた枝、内側に向かって伸びる枝、枯れ枝などは根元から剪定をし、樹幹内部まで日あたりが良くなるようにしてください。間延びした枝を切り戻して副梢を出させて開心自然形に樹形を作ります。
果実がつき始めたら、着果せずに伸びた枝は他の果実が肥大する前に切り戻します。
収穫後はすべての側枝を2~3節残して剪定します。


その他栽培や性質の注意点

レイシは生育適温は20~28度で、11度以下で生長が止まります。
地植えの際は温室で、家庭栽培の場合は、鉢植え栽培が必須になります。
鉢植え栽培の場合、10月下旬からは 日中、ベランダで日光に当て、夕方からは室内で管理してあげてください。(10月下旬~4月までは室内管理がおすすめです。)


その他豆知識

開花後4か月前後で熟します。樹上で完熟したら収穫です。よく日に当て、色がきれいな紅色になってきたら完熟です。未熟な果実には「ヒポグリシン」という毒素が多く含まれておりますのでご注意ください。着色初めの果実は酸味があり、完全着色すると酸味が弱くなります。収穫の翌日には果皮が褐色になるので、なるべく早く生食するか、1~2度で冷蔵・冷凍保存してください。


病害虫の予防法

病気は特にありません。害虫はカイガラムシやハダニが発生します。混み合った枝は剪定し、風通しをよくしてください。また、葉水をかけるとハダニの発生を防ぐことができます。
まれに、シャクトリムシが出る場合がありますので、発生した場合は、専用の薬剤を散布します。


増やし方

4月から9月に挿し木をして増やすことができます。枝を5~7cmほどの長さに切り分け、バーミキュライトや赤玉土小粒などの清潔な用土にさします。さし木から6~7年後から収穫ができます。




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