ブドウ 天晴 1

● ブドウ 天晴の品種の特徴

天山シャインマスカットの子供なので、掛け合わせで天と晴れ。天晴!
天山は果実が裂果し表面がかすれたようになる欠点がありますが、こちらの天晴(アッパレ)は裂果しにくく美しい外観が楽しめます。シャインマスカットより実がずっと大きく、天山より見た目が美しい!いいとこ取りの品種です。天山と比較すると若干小さめですがかなりのボリューム感があります。甘さは天山と同等です。
ほぼ欧州系なのですが、シャインマスカットに米国種が入ってるので欧米雑種です。
ジベレリン処理をしないと種が入ります。)

ぶどうは全般に暑さ寒さ、乾燥に強く、北海道から九州まで栽培できます。水はけが良く、通気性の良い土を好み、土質は選びません。
棚仕立てが一般的ですが、フェンス仕立てやあんどん仕立てなど工夫次第で小さな場所でも楽しめます。棚仕立てで広く育てると1本の苗木で300房以上の収穫も可能です。手間をかければいい果実ができ、おなか一杯の収穫が待っています。

欧米雑種2倍体は欧州種と米国種の雑種で、欧州種の優良品質に、湿度に強く、寒さに強いアメリカ種の特徴を併せ持った品種群です。高温多湿な日本の気候にも育てやすい品種が多いです。

学名
Vitis vinifera.L. ブドウ科 ブドウ属
別名
あっぱれ
作出年・作出者
2010年 (山梨県・志村葡萄研究所・志村富男)
交配親
母「シャインマスカット」 × 父「天山
開花時期
6月上旬頃
収穫時期
9月上旬~中旬
果実の大きさ
★★★★★ 特大粒 25~30g 最大40g
甘さ
★★★★★ 平均糖度:17~24度
果実の用途
生食、ジュース
結果年数
3~5年
自家結実性
1本でなる(ジベレリン処理を2回、フルメット処理1回で無核化(種なし))
最終樹高
地植え:m 鉢植え:m (落葉つる性)
栽培用途
果樹畑、花壇、鉢植え(7号鉢以上)、庭木、フェンス、トレリス、シェードガーデン
成長の早さ
早い (200cm/年)
植栽適地
東北~九州
育てやすさ
★★★☆☆ 育てやすい
日照条件:日なた、耐陰性やや弱い、
耐寒性強い、耐暑性強い、耐乾性強い
耐病害虫性
耐病性:普通 害虫:普通
芽吹き時期
5~6月頃
花言葉
陶酔、親切、人間愛

ぶどう苗 |天晴の育て方


植え方・用土

植えつけに最適な時期は11月~翌年2月頃です。この時期の植え付けでは根を軽くほぐし、根を広げて植えます。それ以外の植え付けでも大丈夫です。3~6月、9~10月の植え付けは根を崩さず、乾かさないように植えます。真夏に植える場合、根を崩さずそっと植え、植え付け直後は毎日水を与えてください。
土質は選びませんが、水はけと通気性の良い土壌を好みます。
鉢植えの用土は当店の花ひろば培養土「和み」がおすすめ。夏場の日中などは日光に当ててあげてください。
地植えでは堆肥を3割、パーライトを3割土に混ぜて土壌改良してください。


水やり

葉が大きいので水の吸い上げも盛んです。露地栽培では雨任せで大丈夫ですが、長く乾燥してから大雨にあうと給食な水の吸い上げによって果粒の膨張しすぎて裂果することがあります。初夏や夏に雨が少ないときは数日に1回水を与えてください。秋冬は水の与えすぎの根腐れに注意してください。


肥料のやり方

土が肥えていれば肥料は控えめにして早めに樹勢を落ち着かせます。有機肥料を与える場合は10月下旬~11月頃に与えます。ブドウの好きなアミノ酸がたっぷり含まれた「ぶどうがおいしくなる肥料」がオススメです。6月以降はマグネシウム欠乏症が起きることがあり、梅雨入り後くらいに天然硫酸マグネシウム肥料を与えるとよいです。ぶどうは窒素分を多く与えると樹勢が強くなりすぎて果実の品質低下になるので、よほど生育が悪い場合を除き、追肥は必要ありません。


花芽の付き方

ぶどうは若い柔らかな枝に養分が蓄積され、前年伸びた枝の葉腋のほとんどに花芽を含む混合芽がつきます。春になると混合芽からつるが伸びて、つるの基部から3節目くらいに2~4の花房が咲きます。前年の貯蔵養分が不足していたりすると花芽がつかなかったり、花ぶるいします。
また、剪定や芽かきの強弱、窒素肥料の多少によってつるの勢いが左右されやすく、
つるの勢いが強すぎると受精(この場合は樹勢ではなく受精)が悪くなって果粒が落花する花ぶるいがおきます。前年の養分を蓄積させるために秋遅くまで葉が茂るようにすることや、窒素過多にならないようにすること、芽かき量を減らして樹勢が落ち着くようにするなどで花ぶるいを予防してください。


剪定方法

日本では棚仕立てが多いです。高温多湿で春から秋にかけて雨が多い日本では、ぶどうは雨の跳ね返りや雨が原因で病気になりやすいので、なるべく地面から遠いところで果実をならせるために棚仕立てが一般的になりました。



ヨーロッパ地方は比較的雨が少なく空気も乾燥しているので病気が少ないことから、ヨーロッパやアメリカなどでのブドウ栽培は生垣仕立てが多いです。
日本国内でも生垣仕立てもできます。生垣仕立てですと、果実が低い位置になるので収穫しやすく、ベランダや狭いお庭でもブドウ栽培に挑戦できます。




その他栽培や性質の注意点

1本の新梢に2~4個花房ができますが、全部ならせると花ぶるいしやすく、果実の肥大も遅れ、来年の花芽も充実しなくなるので、棚仕立てでは50cm前後の弱い枝は全摘房、1mくらいの枝では2本に1房、2mの強い枝には1房を目安に摘房します。フェンス仕立てでは縦に伸ばすツル1本に1房。ならせなかった枝は翌年の着枝にします。ジベレリン種子無処理はシャインマスカットに準じます。

種なし天晴の作り方。
アグレプト処理(ストレプトマイシン)を1回、ジベレリン処理を2回、フルメット処理1回で無核化(種なし)します。
花穂の長さを3~4cmに房づくりします。満開予定日の14日前~開花開始までにアグレプト200ppmで花穂に浸します。
その後満開時~3日の間にジベレリン25ppmとフルメット5ppmを加えてジベレリン処理1回目をします。未開花の蕾があると花穂が湾曲するのですべての蕾が咲ききってから行います。1回目のジベ処理の4~5日後に内向き果を摘粒し、上部支梗を切り下げて花房を5~6cmくらいにそろえておきます。
ジベレリン2回目は1回目のジベ処理の10~15日後、ジベレリン25ppmで処理します。2回目のジベ処理前後に仕上げ摘粒をします。35~38粒くらいになるよう摘粒するのがおすすめ。粒を残しすぎると大房になる反面、果房内での糖度の差が大きくなり、糖度も上昇しなくなってしまいます。上部支梗は左右揃うようにし、内向きや下向き粒は摘粒。小果梗が太くしっかりした果粒を残してください。
果皮が薄いので雨や湿度で裂果しやすいので、雨よけ栽培と袋がけがおすすめ。
摘粒が終われば袋がけです。
白の袋でもいいですが緑色や青の袋を使うほうが果皮の黄化を防ぎ綺麗に仕上がります。


その他豆知識

詳しいブドウの育て方はこちら


病害虫の予防法

雨で黒痘病が出やすくなるのと、裂果を防ぐために雨除け栽培をおすすめします。




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