園芸店の植物管理のうんちく。
苗木部部長の高井尽です。

寒波の大雪のあとで、
3月上旬並みの暖かさになったと思ったら、
今日は北日本では吹雪いています。
春の足音はまた遠ざかったようです。

バラの剪定のお話をしようか迷ってますが、
また寒くなったので、他のことを書こうと思いました。
寒い時期はまだ剪定は早い場合があります。
詳しくは前回のメルマガをご覧ください。

剪定以外で
冬にしておいたほうが良い病害虫予防について書きます。
越冬病害虫駆除についてです。
植物の成長が止まっている冬は病害虫は蔓延しません。
病害虫の活動もお休みして休眠しています。
水和硫黄剤やマシン油で越冬病害虫を駆除してみましょう。
臭いがきついのと苗に色がついてしまうので当店では使いませんが、石灰硫黄合剤でも良いでしょう。
これらの薬剤は強い薬剤なので、
気温が低いときだけ使用します。
また、混用も控えてください。
樹皮が荒れた箇所は病害虫が越冬する隠れ場所や産卵場所になるので、
柿などでは樹皮を削ってツルツルにします。
こちらの写真は樹皮を削っていない柿の木です。
幹肌を削るのは面倒ですが、高圧洗浄機で吹き付けて幹肌を綺麗に削ります。
このように、幹肌が真っ白になります。

病害虫の産卵場所がないので害虫も減ります。
柿以外のブドウでも樹皮が自然とめくれてくるので、
めくれている樹皮はめくってしまっおう。
落ち葉や枯れ枝も病害虫の越冬原因になるので、片付けてしまいましょう。
テッポウムシ樹脂フィルムを塗っておくのも良いでしょう。
テッポウムシ(カミキリムシ)から大切な果樹・庭木を守ります。
3倍以上の伸びがあるフィルムコーティングなので、
植物の生育を阻害しません。
新芽の成長も阻害しません!
柔軟で弾力があるコーティングで害虫の樹皮下での越冬を阻害します。
また、現在、越冬中の害虫を封じ込め、
他の株への移動することを抑制し被害の拡大を抑えます。
そして、テッポウムシから大切な植物をガードします。

テッポウムシ樹脂フィルムはすぐに品薄になるので、
入荷してもすぐに在庫切れ、お取り寄せになります。
昨年の春は長くお待たせしてしまいました。
お届けまで時間がかかる場合があるので、
時間的な余裕を持って早めのご注文をお願いします。

冬の病害虫予防について書きましたが、
農薬を使うのをためらう方も多いです。
できるだけ農薬を使わない方法の一つとして、
病害虫の原因になる落ち葉や雑草、枯れ枝を近くに放置しないことです。

あと、農薬に関するよくあるご質問。
Q:「子供やペットがいるので農薬を使いたくない」
販売をされている農薬は厳しい検査を経ています。
飲み込んだり、皮膚や目に農薬を浴びたり農薬を吸い込んだ場合の試験を行い安全性を確認し、それに基づいて注意事項が定められております。農薬に添付されているラベルや説明書の注意事項を守って使用すれば大丈夫です。

Q:「農薬を散布後どれくらいの時間をおけば農薬を散布した植物に触れても問題ないですか?」
散布農薬が乾いたら大丈夫です。少なくとも散布当日は触らないように、立ち入りを防ぐようにすれば大丈夫です。
Q:「農薬を散布後、植物をペットがなめたり食べたりしても問題ないですか?」
少なくとも散布当日は立ち入りを防ぐようにすれば大丈夫です。いつもと様子が違うようであれば、念の為に獣医師にご相談ください。
農薬は医薬品と同様に人体や環境への安全性について評価、確認されています。
ラベルに記載されている使用方法を守って使用すれば安全です。

コロナ禍になってから、
換気や手洗い、マスク、手指消毒を徹底することで、
風邪や体調を崩す方が少なくなっているようです。
お庭や畑も似たようなもので、
剪定をして風通しを改善し(換気)、
落ち葉雑草の片付け(手洗い)、
テッポウムシ樹脂フィルム(マスク)、
適切な時期の農薬散布(手指消毒)をすることで、
病気や害虫を予防しましょう。

園芸って素晴らしいです。
最後まで読んでくださいまして、ありがとうございました!
苗木部 部長 高井尽(たかいつくす)

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