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クライミング イランイラン バンレイシ の特徴と育て方

● バンレイシ クライミング イランイランの品種の特徴

「クライミング・イランイラン」の花から漂うのは、驚くほど鮮烈なレモンの香り。東南アジアに自生する、香りを楽しむために育てる珍しいつる性バンレイシ科植物です。

東南アジア原産のバンレイシ科Artabotrys属の木本性つる植物~半つる性低木です。「siamensis」の名が示すようにタイを含む東南アジアに分布する植物で、周囲の樹木などを利用しながら枝を伸ばして成長します。

Artabotrys属には、香水などにも利用される香り高い花を咲かせる種類が多く、本種もその例外ではありません。

最大の魅力は、何といっても花の「香り」です。

花は非常に強いレモン系の芳香を放ちます。単に「柑橘系の香りが少しする」という程度ではなく、愛好家の間では「intensely lemon scented」と表現されるほど、明確で強いレモン香を持つことが特徴です。

さらに花そのものが比較的長持ちするため、一瞬だけ香って終わるのではなく、開花中はその芳香を長く楽しむことができます。

葉も特徴的で、先端へ向かうほど幅広くなる独特の形をしています。濃緑色の葉を茂らせながら枝を伸ばすため、花のない時期にも熱帯性のつる植物として楽しめます。

また、Artabotrys属には非常に面白い「つるの登り方」があります。

花序の柄の一部が鉤状に曲がり、周囲の枝などへ引っ掛かることで植物体を支えながら登っていく種類が知られています。一般的なつる植物のように茎そのものが巻き付くのとは異なる、バンレイシ科らしいユニークな性質です。

栽培では、高温と十分な日照を好みます。熱帯から霜の降りない暖温帯に適応し、栽培の目安はUSDAゾーン10以上とされています。

耐暑性は高く、日本でも暖かい季節には旺盛に枝を伸ばすことが期待できます。つる性ですので、トレリスやフェンス、支柱などへ誘引しながら育てると管理しやすくなります。剪定によって低木状に仕立てながら楽しむ方法も考えられます。

一方、霜や強い凍結には注意が必要です。日本では沖縄など一部地域を除き、鉢植えで育てて冬季は温室や明るい室内へ取り込む方法が安心です。

香りを楽しむ植物というと、ジャスミンやクチナシ、イランイランなどが有名ですが、Artabotrys siamensisの魅力は、それらとはまた違った「レモン」という非常に分かりやすい芳香にあります。

東南アジア原産のつる植物から、長く楽しめる花が咲き、その周囲に強烈なレモンの香りが漂う。

果実だけではなく「香り」という感覚から世界の珍しい植物を楽しみたい方におすすめしたい、非常に個性的なバンレイシ科植物です。

イラマ、チェリモヤ等を含むバンレイシ科のフルーツは、日本ではポポーが知られる程度ですが、世界中に様々な品種があり人気となっています。
インドやタイでは、シャカトウやシュガーアップルと呼ばれる甘いフルーツが人気で屋台やスーパーで多く販売されていますし、グアテマラではイラマやオックスハートというバンレイシ科のフルーツが人気です。果皮の色が数十色にもなるバリエーションがあります。さらに、アンデスでは、世界三大美果とされるチェリモヤが人気で、生産されています。
南米ブラジルは極めてバンレイシ科の種数が多く100m歩くと50-100種ものバンレイシ科のフルーツが見つかるとも言われています。その中には毛のはえたランブータンのような見た目のスプラグエイという種や、まるで岩のような見た目なのに、極めて甘くクリームのような食感のマロロなど非常にユニークなものが多いです。

学名
Artabotrys siamensis バンレイシ科 オウソウカ属
別名
タイオウソウカ、カーラウェーク
花色・大きさ・花形
黄色
香りの強さ
強香 レモン
果実の用途
鑑賞用
最終樹高
鉢植え:1m ~ 2m (常緑つる性)
栽培用途
鉢植え、温室など
植栽適地
日本全国(原則、鉢植え栽培)
育てやすさ
★☆☆☆☆ 難しい
日照条件:日なた、土壌酸度:弱酸性
耐寒性弱い(7度)、耐暑性普通
耐病害虫性
耐病性:ほとんどつかない 害虫:ほとんどつかない

クライミング・イランイラン|実生苗の育て方

植え方・用土

植え替えは9月から11月ごろ、または3月から5月ごろに行ってください。適期は3月ごろです。水はけの良い肥沃な用土を好みます。どちらかというと弱酸性土壌を好みます。配合は、赤玉土7、腐葉土3の割合。市販の園芸用培養土でも問題ありません。当店の花ひろば培養土(鉢植え専用用土) もおすすめです。


水やり

根が浅く張るので水切れに注意が必要です。基本的には土の表面が乾いたら、鉢底から流れ出るまでたっぷりと与えてください。特に、開花期や果実の肥大期は水切れを起こさないよう注意が必要です。
冬は生育が鈍るため、水やりを控えめにします。


肥料のやり方

春の芽吹き前、開花前、収穫後に緩効性肥料を施します。生育期は月1回程度、薄めた液体肥料を与えると樹勢が安定します。


花芽の付き方

その年に伸びた新梢や前年枝の葉腋に花芽を形成します。


剪定方法

剪定の適期は2~3月頃です。高さ50~80cmで切り詰めて、基本となる主枝を3~4本ほど出して形を整えていきます。徒長枝や込み合っている枝など不要な枝は間引き剪定してください。


その他栽培や性質の注意点

完熟果は非常に傷みやすいため、やや柔らかくなった頃に収穫し、早めにお召し上がりください。種子や未熟果にはアセトゲニン類などの成分が含まれるため、種子は食べないようにしてください。


病害虫の予防法

特に気になる病害虫はありません。風通しを良くし、過湿を避けることで病害を予防できます。カイガラムシ、アブラムシ、ハダニが発生することがあるため、早期発見・早期防除を心掛けてください。


育て方のまとめ

日当たりの良い、夏は涼しく冬は暖かい場所で管理してください。耐寒性はマイナス2度前後までありますが、生育適温が18~25度前後になります。最低気温が15度以上の時期は戸外で、30度を超えるような日は涼しい室内に取り込んでいただくと安心です。冬は最低温度5℃以上が保てる日当たりのよい場所で様子をみてあげてください。また、本来大木になる木なので鉢植えでの管理がおすすめです。
また、チェリモヤは受粉樹は不要ですが、雌雄異熟花なので人工授粉をしていただく必要があります。1つの花に雌しべと雄しべがあり、雌しべが先に熟し、後に雄しべから花粉がでます。蕾が開きかけた頃に雌しべが受粉可能になっているので、既に咲いている花の雄しべからやわらかい筆などで花粉を採って、雌しべの柱頭につけてあげます。花粉は冷蔵庫で保存すれば2~3日はもちます。




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