
● ミヤマカイドウ 斑入りの品種の特徴
美しい白散斑が入るミヤマカイドウの美葉品種です。花のような美しい新芽です。次第に白斑は暗くなります。
斑入り種の多分に漏れず、花付きはあまりよくないです。生産者さんも花が咲いているのを見たことがないです。ミヤマカイドウですので、蕾は赤で開くと白に限りなく近い薄いピンクの花が咲きます。日当たりが良いほうが花付きや実付きは良くなりますが、葉焼けしやすいので初夏以降は半日日陰か半日陰で育てるのが良いです。
ミヤマカイドウは盆栽として楽しまれることが多いのですが、植木としてお庭に植えてもカラーリーフとして見ごたえがあります。
ミヤマカイドウは漢字で「深山海棠」と書き、ズミと呼ばれることもあります。酸っぱい実という意味から「ズミ」と名前がついているほどなので生食で食べるには酸味が強いです。果実酒やジャムで美味しくいただきます。
| 学名 |
| Malus halliana バラ科 リンゴ属 |
| 別名 |
| ズミ、酸実、実海棠(ミカイドウ)、ヒメカイドウ(姫海棠) |
| 開花時期 |
| 5月上旬 |
| 花色・大きさ・花形 |
| 白・(4cm位)・一重 |
| 収穫時期 |
| 10月中旬~11月上旬頃 |
| 果実の大きさ |
| ★☆☆☆☆小果 豊産性なし |
| 果実の用途 |
| 果実酒、ジャム |
| 自家結実性 |
| 雌雄同株。1本でなるけど、受粉樹があったほうが良い。(ハナカイドウやヒメリンゴなどが近くであると結実が良くなります。) |
| 推奨受粉樹・結実率順で記載 |
| ハナカイドウ、ヒメリンゴ |
| 最終樹高 |
| 地植え:2m ~ 5m 鉢植え:1m ~ 2m (落葉小高木) |
| 最終葉張り |
| 2m ~ 5m 開帳性 |
| 栽培用途 |
| 地植え、花壇、鉢植え(7号鉢以上)、庭木、記念樹、シンボルツリー、カラーリーフ、盆栽 |
| 成長の早さ |
| 普通 (40cm/年) |
| 植栽適地 |
| 北海道中部~九州 |
| 育てやすさ |
| ★★★☆☆ 育てやすい 日照条件:日なた~半日陰、耐陰性強い、 耐寒性強い、耐暑性普通、耐乾性やや弱い |
| 耐病害虫性 |
| 耐病性:普通につく 害虫:普通につく |
| 芽吹き時期 |
| 4月頃 |
ミヤマカイドウ|散班の育て方
植え方・用土
日当たりが良いほうが花付きや実付きは良くなりますが、葉焼けしやすいので初夏以降は半日日陰か半日陰で育てるのが良いです。秋~梅雨位までに植え付けします。葉が芽吹いた後に植え付けする場合は根を崩さないように植えてください。水はけと通気性の良い肥沃な土を好みます。
梅雨以降に植え付けする場合は水やりを忘れずに。
地植えで西日が当たる場所では乾燥防止のマルチングをお勧めします。土の乾燥や地熱の高温化を予防しましょう。
鉢植えでは落葉果樹専用培養土の「果樹の土」が良いです。
地植えでは庭土に花ひろば堆肥 極みを4割ほど混ぜた土に植えます。
春の植え付け方法
芽吹き前が植え付け適期です。芽吹きが始まる春の植え付けでは根っこを崩さずにそっと植えます。ポットや鉢から抜いた時に土がボロボロ落ちても構いません。
植え付け3年以上経過した苗木の移植や鉢増しなどの植え替えは、なるべく冬に行います。どうしても移植を春に行う場合はできるだけ根を大きく掘り取り、地上部をできるだけ小さく剪定をして掘り取って、なるべく根を乾かさないように早めに定植してください。
夏の植え付け方法
なるべくなら地植えは控えますが、毎日水やりができるようであれば地植えします。
地植え後は根が浅く土に馴染んでいないので毎日から2日に1度のペースで秋に定期的に雨が降る季節が来るまで水やりを丁寧におこなってください。
鉢から鉢への植え替えでは根を崩さずに植え替えします。
秋の植え付け方法
根がまだ活動をしている秋の植えつけは、乾燥に強く育つと言われます。
秋の植え付けは春の植え付けと同様の要領で行います。
しばらくで苗の成長が止まりますので、秋の植え付け時の肥料は与えても与えなくてもどちらでも良いです。
冬の植え付け方法
土が凍るような寒冷地でなければ冬の植え付けも大丈夫です。移植も生長が休眠する冬の季節です。寒冷地では冬の前に終わらせるか、春植えをおすすめします。
鉢への植え付けは寒冷地でも可能です。鉢土が凍結しない場所で育ててください。
ポットや鉢から抜いたら根を少し広げるように植えても大丈夫です。根を乾燥させないように植えます。
水やり
鉢植えの場合は、春ごろから9月ごろまでは鉢土の表面が乾いたら鉢底から流れ出るくらいたっぷりと与えてます。夏の水分不足による葉やけを起こさせないように、夏は1日1~2回程度、土が乾燥したらたっぷり水を与えてください。落葉時期の冬は水の与えすぎに注意です。冬は1週間以上鉢土が乾かないこともあります。10月ごろからは鉢土の表面が乾いていても土中が湿っている場合、鉢を持ち上げて重い時は水やりはしません。鉢土が乾いて鉢植えが軽く感じられるようになったら水やりします。
庭植えの場合は、水やりは必要ありません。5月に入ってから植え付けた場合は、雨が降らない日が1週間以上続く時はは毎日水を与えます。秋になり雨が降るようになったら、水やりは雨にまかせても大丈夫です。
肥料のやり方
幼木期は肥料はほとんど必要なく、控えめに育てます。チッソ肥料が多いとアブラムシがつきやすくなります。
春の芽出し頃に1回と花後のお礼肥、8月末か9月に1回与えます。実付きを良くするには油かすに骨粉を3割程度混ぜたものを与えます。
花芽の付き方
花芽は前年に伸びた枝のわき目が伸びて、その先端に7月中~下旬に花芽ができます。
剪定方法
4~5月に春から伸びた芽のうち、樹形を乱す不要枝や勢いの強い徒長枝を1~2節残して芽摘みします。
花芽がついた枝を見極めつつ、伸びすぎる枝や不要枝を秋か芽吹きまでに剪定して、樹形を整えてください。
病害虫の予防法
5月頃からアブラムシや黒星病、縮葉病に注意です。発生しだい消毒します。
