
● マツ イタリアカサマツの品種の特徴
「イタリアカサマツ」は実が食用になることから紀元前より栽培されていましたが、近年ではもっぱら園芸用として利用されています。本来は非常に大きく育つ樹種で、成長するにつれ途中の枝葉が失われ、てっぺんだけに枝葉が残り傘のような樹形になります。その姿からumbrella pineやparasol pineなどと言った別名で呼ばれることも。4年目くらいまでの小さな苗の時は短い葉が生えもみの木のような見た目で、卓上のクリスマスツリーとしても販売されますが、大きくなると松らしい長い葉をつけるようになります。実は熟すまでに3年くらいかかるらしいです(!)。イタリア式庭園には欠かせない樹種とされ、街路樹としても親しまれています。
松といえば「松ぼっくり」と言われるように、針のような葉と松かさがこの樹種の特徴です。約100種類以上の品種が存在し、ほぼ北半球に分布しています。近年は人による植樹が進み、南半球でもよく見られるようになりました。庭木や盆栽として楽しむだけではなく、木材や食用・薬用、燃料など生活の様々な場面で利用されてきました。
| 学名 |
| Pinus pinea マツ科 マツ属 |
| 別名 |
| ピナス・ピネア |
| 開花時期 |
| 4月 |
| 花色・大きさ・花形 |
| ・花弁やガクがなく胚珠がむき出しの状態の雌花を付けます |
| 収穫時期 |
| 10月 |
| 果実の用途 |
| 松ぼっくりとして楽しめます |
| 最終樹高 |
| 地植え:2m ~ 3m 鉢植え:1m ~ 2m (常緑高木) |
| 栽培用途 |
| 鉢植え、盆栽、寄せ植え、シンボルツリー、花壇、公園、学校など |
| 植栽適地 |
| 日本全国 |
| 育てやすさ |
| ★★★★☆ 初心者におすすめ 日照条件:日なた、 耐寒性強い、耐暑性強い、耐乾性強い |
| 耐病害虫性 |
| 耐病性:やや強い 害虫:やや強い |
| 花言葉 |
| 不老長寿、哀れみ、同情 |
イタリアカサマツ| ポット苗の育て方
植え方・用土
植え付けは10月~入梅までに行えますが、庭植え、鉢植えともに適期は2月から4月中旬です。日当たりを好み、水はけが良ければ土質はあまり選びません。
堆肥や完熟の腐葉土をすきこんだ土を盛り土にして植え付けします。盛り土にするのは根が過剰な水分を嫌うためです。鉢植えでも大丈夫です。
水やり
鉢植えや、庭植えでも植えつけてから2年未満の株は、土の表面が乾いたらたっぷり水をやります。庭植えで、植えつけて2年以上たつ株は、特に水やりの必要はありません。※赤松は汚れを嫌うので、水やりの際は葉水できれいに洗い流します。
肥料のやり方
1月ごろに寒肥として油かすや腐葉土、堆肥を株周りに穴を掘り控えめに与えます。
剪定方法
松は大きく分けて年に2回剪定を行います。(植木に仕立てる場合)
【4月~6月 緑芽摘み剪定】
芽が伸びる方向を決めて、秋の剪定を楽にするために行います。
黄色い新芽を根元から折り、芽の付きが悪い枝は根元を2~3cmほど残して折り取ります。茶色く粒上の花芽はきれいに取り除きます。
【10月~翌1月 透かし剪定】
枝の数を減らし幹への日当たりをよくするための剪定です。理想の樹形に整えるための剪定になりますので、ご自分の理想のイメージを膨らませて剪定にあたりましょう。
病害虫の予防法
すす病とアブラムシ、カイガラムシがつきます。発見しだい消毒します。カイガラムシ予防には落葉期にマシン油を1週間おきに散布します。
